3月に初めての感染者が出て以来、グアム政府の指示により全ての学校が臨時休校となりました。それから各学校によってタイミングはまちまちでしたが、オンライン授業または各学校でハードコピー(課題がプリントされた教材)が配布されるなどの方法で、子供達の学校授業が在宅で再開されました。感染者の数は増えたり減ったりが続き、対面での授業が再開されないままグアムは6月の卒業シーズンを迎えました。卒業式はほとんどの学校で通常の形での式典は行えず、多くがドライブスルー形式で行われました。
そして夏休みが終わり、グアムでの年度のスタートである8月は感染者の数も落ち着きを見せ、登校して対面授業を受けるか、あるいは在宅でオンライン授業を受けるかの選択肢が用意されました。それぞれの生徒がどちらかを選んだ上で新学期のスタートを迎えていたのです。しかしその矢先、感染者急増により全ての学校で在宅授業を行う、という指示が政府より発表されました。
あれから3ヶ月が過ぎ、未だ在宅で学校の勉強をする子供たち。
今日はグアムの学校の現状についてご紹介します。

今や世界中で使われているZoomというコミニケーションツールを使っての授業。画面を通してクラスメイトに会え、授業の進行や内容も普段と変わらないようです。この日はちょうどハロウィン前だったので、先生からの提案でコスチュームを着てZoomのクラスに参加をしました。

Zoomと同様オンラインで多く使用されているのが、学校や非営利組織を対象として作られたGoogleが提供しているツール、グーグルクラスルーム(Google Class Room)。ここではログイン後、各教科ごとに作成されたルームにて、その日の課題や宿題などの受け渡しをします。ルーム内ではコメントを共有するスペースがあり、先生やクラスメイトと質問や会話などがのやり取りをしています。

現在ジムなどのスポーツ屋内施設は、最大収容人数の25%までと運営が規制されています。
グアムでもZoomを使用して練習をしているスポーツ系の習い事があります。対面でのクラスとZoomを使用してのオンラインクラスが同時に行われることも多く、室内の人数を25%に維持するため、対面を希望する人は先生と保護者で共有しているチャットにて参加の申し出をし、先着順で決めています。
現段階ではまだ対面での練習をさせることが心配な保護者が多いようで、オンラインでクラスを受ける人が多いようです。

学校の授業をオンラインで受けるにはコンピューターやタブレット、スマートフォンなどのデバイスを持っている事が必須となり、もちろん所有していない家庭も多くあります。例えそれらのデバイスがあっても、学校に通う子供が複数人いる家庭はその人数分のデバイスが必要です。そんな現状を何とかしようとグアム教育省は、中高生を対象に学生へのラップトップ8000台の配布を進めています。ただそこには各家庭のインターネット環境が整っているかなどの問題もあり、申請の数は教育省が見込んでいた予想より少なかったようです。その解決策として在宅でのインターネットアクセスの普及も検討されてます。

そう言った問題に対応するため、各学校ではドライブスルー方式でハードコピーを配布したり課題の受け渡しをすることで学習が進めらていますが、今後はこの方法を段階的に廃止し、対面授業の再開や全ての学生がオンラインでの在宅授業ができることを目指しているようです。

早く子供達が学校の教室に戻れる日が来ることを願うばかりです。その為には大人一人ひとりが良い見本となり、感染予防の徹底に努めることが私たちにできることではないかと思います。