グアム島
知事室
ハガニャ, グアム 96932
アメリカ合衆国
知事令2020-38
新型コロナウイルス公衆衛生規則と公衆衛生上の非常事態の延長に関連して
2020年3月14日ルー・A・レオン・ゲレロ(メガハガ・グアハン)知事は、基本法及びグアムの法律により与えられた権限に従い、新型コロナウイルス(COVID-19)によってもたらされる潜在的な危険のため、公衆衛生上の非常事態を宣言した。
2020年8月21日知事令2020-28により、ステイホーム命令が出された。
そして知事令2020-29、2020-30、2020-31と2020-32により4度にわたり延長された。
2020年9月18日知事令2020-32にてステイホーム命令の継続と、飲食店のテイクアウトサービス、小売店でのカーブサイドピックアップサービスを含む特定事業の再開を許可した。
2020年10月1日、知事令2020-36により在宅勧告を施行し、住民の接触機会を最小限にし、健康と安全を確保しながらも生活の質の向上のため、屋外飲食施設や小売業の規制を設けた上での再開を含む追加の事業、サービスとアクティビティを承認した。
現時点で76人の新型コロナウイルス関連死が報告されている。
そして現在までに検査により4,400人を超える陽性者が確認された。
グアムの現在の7日間の平均陽性率は1日10万人につき74.9人、検査陽性率は12.2%である。
現在島の3つの病院で人工呼吸器を必要とする多数の重症患者を含む86人の陽性患者が入院中である。
グアム保健局、医療諮問会と国家警備隊軍医組織の助言と同意のもと、WHO世界保健機関、CDCアメリカ疾病予防管理センターおよび新型コロナウイルスパンデミックの世界的対応における他の指導者によって提供されたガイダンスに基づき、ウイルスの蔓延を防ぎ、コミュニティを安全に保つことを目的として事業や個人活動を規制する多数の知事令を発行した。
グアム保健局は来島者に対する強制検疫を実施するためのガイダンスを発行した。
また、事業の安全な再開と運営および、規制を設けながら社会生活の再開を確実に達成するための厳格なガイドラインを発行し、コミュニティの健康を最優先とし実施した。
そして、グアムにおいて陽性者との接触を追跡する強固なシステムを構築し維持している。
今年3月以降5万件を超える新型コロナウイルス検査を実施している。
国家警備隊と協力し、脆弱なコミュニティに危険を及ぼす可能性がある緊急事態に対応するための緊急対応チームを発足させた。
我々は、新型コロナウイルスに関する知識をコミュニティへ広め、ひとりひとりがこのウイルスの拡大阻止の役割を果たせるよう段階的なアプローチの開発を続けている。
グアム保健局はスマートフォンアプリを導入し、陽性患者や隔離された人に無意識に接触した可能性のある人を追跡することで、重要な情報を効率的にコミュニティに広めている。
グアムメモリアルホスピタルは、グアムリージョナルメディカルシティと地元の診療所の協力と国防総省の支援を受けて、人員確保を含め新型コロナウイルス患者受け入れのキャパシティを拡大した。
住民がこのパンデミックを経済的に乗り越え、可能な限り安全に在宅できるように、中小企業支援、遺族助成金、住宅ローン・家賃支援、貧しい家庭への追加支援や失業手当などの経済支援プログラムが実施されている。
我々は住民の安全と健康を維持しながらこの危機を乗り越えるために、これら全ての対策を講じて来た。
しかしながらグアムの進捗状況は、ウイルス阻止のためのさらなる対策が必要なことを示している。
ステイホーム命令施行以来、現在までにグアム警察局は保健局が発行した集会およびソーシャルディスタンスの義務に違反したとして、約3,380人に勧告または退去とした。
また、311ホットラインを通じて607件の命令違反が報告された。
さらに警察局は、最近の地元レストランでの100人以上のマスク着用やソーシャルディスタンスを確保せずに行われた屋内外での集会を含む907件の集会に関する命令違反報告に対応した。
このウイルスを封じ込められるかどうかは、我々が自分と自分の家族の安全のためにどれだけ個々が責任を持つかの意思と規律にかかっている。
我々はこのウイルスの、特定の人口層における死亡リスクを高める合併症疾患による入院と人工呼吸器が必要な患者数を増加させる特徴に、特に影響を受けやすい。
注釈付きグアム現地法19条10章により成文化された緊急医療権限法は、グアム保健局が新型コロナウイルスを含む感染症の拡大を防ぐために利用可能なあらゆる手段を駆使することを義務付けている。
緊急医療権限法の19802項は、保健局及びその他関連機関が緊急医療制限法を施行するために必要な規制を公布、また実施することを許可し、罰金及び罰則を以て法律を施行することを許可する。
新型コロナウイルス封じ込めを促進するための強制措置を推奨する。
グアム保健局と警察局はどちらも公衆衛生ガイダンスと規制の強化に向け取り組む意向を表明しており、保健局は命令違反に対して罰金を課す新型コロナウイルス公衆衛生規則を作成した。
公衆衛生局としてグアム保健局とその職員は、通常の勤務時間外である夜間や週末も事件や懸念事項に継続的に対応している。
政府機関の規制の発布と採用に関する手順の遵守は、保健局による新型コロナウイルス対応に必要な規制の迅速な採用、実施を妨げたり遅延させる恐れがあるため、手続きを一時停止することが適切である。
よって私、ルー・A・レオン・ゲレロ(メガハガ・グアハン)知事は基本法及びグアムの法律により与えられた権限に従い、発令する。
1、公衆衛生上の非常事態の延長 2020年10月30日午前0時より、知事令2020-03において発令され、知事令2020-09、2020-11、2020-16、2020-22、2020-24、2020-29と2020-35により延長され、現在10月30日までとなっている公衆衛生上の非常事態をさらに30日間延長する。ここに公衆衛生上の非常事態は2020年11月29日までとする。
2、法制化過程の一時停止 第19条10章19403項により、注釈付きグアム法第5条3章の行政裁定法の法制化手順の厳格な遵守は、知事令2020-03にて最初に宣言された、新型コロナウイルスによる公衆衛生上の非常事態に対応するための保健局による必要な行動を妨げるまたは遅延させる恐れがあるとの判断に基づき、そして我々のコミュニティの健康への脅威を増大させる可能性があるため、そのような手順を限定された目的のみ、もしくは保健局により作成された新型コロナウイルス公衆衛生規則の適切な採用と実施のため、一時停止することを命じる。新型コロナウイルス公衆衛生規則は、知事令2020-03で宣言された、または今後の知事令により延長された公衆衛生上の非常事態の期間中継続するものとする。
3、グアム保健局による公的車両の24時間使用 グアム保健局は指定された保有車両を24時間使用可能とする。指定された車両は許可された保健局職員が緊急事態に対応するため、職場と自宅を行き来するために必要に応じて使用することができる。
4、分離/可分性 もし、この知事令のいずれかの条目規定、人または状況への適用が無効であると判断された場合でも、その無効性は、その他の有効な知事令の条目規定または適用に何らの影響も及ぼさない。また、この知事令の規定は分離可能である。
5、先発知事令の有効性継続 これまで発令された全ての知事令は本知事令と矛盾する場合を除き、引き続き完全な効力を有する。
2020年10月28日、グアムのハガニャにて署名及び宣言した
ルーAレオンゲレロ
メガハガグアハン
グアム準州知事