グアム島
知事室
ハガニャ, グアム 96932
アメリカ合衆国
知事令2021-04
パンデミック即応体制（PCOR）３の宣言に関連して
2020年3月14日ルー・A・レオン・ゲレロ（メガハガ・グアハン）知事は、基本法及びグアムの法律により与えられた権限に従い、新型コロナウイルス（COVID-19）によってもたらされる潜在的な危険のため、公衆衛生上の非常事態を宣言した。
それらの危険は現実となり、非常事態が宣言されて以来グアムは、130人の新型コロナウイルス関連死に見舞われた。
そして現時点で7,700人以上が新型コロナウイルス陽性となった。
ピーク時には102人の新型コロナウイルス関連患者が入院し、当初予定されたキャパシティを遥かに超えたため、臨時の看護師を雇用し、グアムメモリアルホスピタルに新型コロナウイルス以外の患者を入院させなければならなかった。
現時点で5人の陽性患者が入院中である。
検査陽性率、新規陽性者数と実効再生産率から計算されるグアムの新型コロナウイルスエリアリスク（CAR）スコアは2020年11月以来5以下で、12月第2週以降は2.5以下を継続している。
2021年1月18日よりグアムはパンデミック即応体制（PCOR）２となり、全ての施設での屋内運営の占有率規制や集会の規制などを含む、緩和された規制のもとでほぼ全ての事業や活動が許可された。
島における指標は安定しているものの、感染防止のため引き続き警戒が必要である。
指標の継続的改善と安定から、PCOR規制段階とそれに対応する事業や活動の規制をさらに調整することはタイムリーで適切である。
追加規制緩和をすることは、特にマスク着用などの標準的な感染対策を遵守することが難しい飲食などに関して、当然ある程度のリスクを伴うため、我々のコミュニティが健全であり続け、島を徐々に再開するためには、企業と個人が、グアム保健局により発行された全ての該当するガイダンスを遵守することが重要である。
グアムでの新型コロナウイルス感染状況は改善に向かってはいるものの、ウイルスは特に新しい、より感染力の高いウイルス株がアメリカ大陸を含む全国的、そして世界中に広がり続けている。
パンデミック初期から、およそ300の感染例が旅行者検疫で確認されている。
我々は1日の新規感染者数が数十万のうえ、新たなウイルス株も確認された米国本土からの旅行者や居住者の受け入れを継続しており、島外からの感染拡大を最小限に抑えるために検疫施設を維持することが重要である。
感染対策を実施しウイルス封じ込めが進むにつれ、2020年7月の出来事を認識し、そこから学ばなければならない。当時同様に指標が安定した後、自己隔離の違反が起こり、その結果病気が広まり陽性者数と関連死が急増した。
コミュニティを再開するために、我々は国境を越えてやってくる病気を阻止し、グアムを住民と訪問者の両方にとって良い状態に保つ必要がある。
ウイルス蔓延を阻止し、事業を広く再開するためには、強力なワクチン接種計画の継続的実施が重要な要素となる。
グアム保健局と国家警備隊はワクチン接種計画の一環として、コミュニティにワクチンクリニックを設け、また地域の診療所の協力を得て、それらの患者に広くワクチン接種を行なっている。
現時点で29,000人以上が2回のうちの１回目の接種を受けており、16,000人以上が2回目を接種した。
段階的ワクチン提供の実施と同時に、グアム保健局、国家警備隊軍医組織、医療諮問会と協力して島の規制緩和状況のモニターを継続し、必要に応じて直ちにさらなる修正を行う。
グアムのコミュニティの多くが、封鎖と労働時間短縮により悪影響を受けた。
住宅の安定性は、グアムのすべての居住者が感染対策として推奨される、ソーシャルディスタンス確保のために不可欠である。
立ち退きはウイルス感染に対する脆弱性を高め、それが感染拡大に起因する一般的な公衆衛生上のリスクを高める。
新型コロナウイルスを治療、予防、または軽減するために個人に自宅隔離を要求することが医学的に必要かつ合理的である。
グアムの多くのテナントは、パンデミックの経済的影響を直接または間接的に受けており、住居や商業用賃貸料の支払いが追いつかなくなっている。
我々の雇用は大部分が中小企業により支えられており、パンデミックがこれらの中小企業に悪影響を及ぼし、家賃の支払いができず、また従業員の雇用維持にも影響している。
立ち退きによる深刻な健康、安全、福祉および経済的影響を回避するため、2020年3月28日に知事令2020-07と2020-14により、差し押さえおよび立ち退き手続きの一時停止を命じ、公衆衛生上の非常事態の終了まで継続している。
公衆衛生上の非常事態によって不払いとなる賃貸住宅および住宅ローンの差し押さえまたは立ち退き手続きの一時停止を継続することは明確な公益となるが、グアム法の対象となる商業用リース、住宅ローン、または連邦政府の制限の対象となる賃貸住宅、住宅ローンの場合、グアム法の下で利用可能な、特定の重大な傷害、損失、または資産への損害の脅威がある場合を含む非常事態による不払いとは関係のない原因については、立ち退き手続きの制度を許可することが望ましく、必要である。
法的措置を取らず自主的な返済契約を結ぶことは、司法制度を圧迫せず債務を履行する手段となる。
グアム経済開発局は、知事令2020-40により設立された中小企業賃貸支援プログラムのもと、約300万ドルを約400の中小企業に分配した。
最初の段階として、すべての商業用不動産、および非常事態による不払いとは関係のない原因のための住宅用不動産の立ち退きまたは差し押さえの一時停止を解除することにより、家主および賃借人は、争いの解決を追求し、自主的な返済契約を結ぶ可能性につながり、または貸借人が新たな住居を確保する機会にもなり得る。また、立ち退きに関連する司法制度への負担の軽減にも繋がる。
立ち退きおよび差し押さえの訴訟は依然として連邦政府の制限の対象となる可能性があり、訴訟を開始する者はその措置を認識する必要がある。
我々は無料の検査とワクチン接種、感染対策の実施により感染拡大を阻止することに大きな進歩を遂げたが、新型コロナウイルスは依然として我々の公衆衛生において重大な脅威である。
PCOR２から３へと移行するが、新型コロナウイルスの脅威から自分自身とコミュニティを守るため、引き続き十分な警戒を怠らないことを心より願っている。
よって私、ルー・A・レオン・ゲレロ（メガハガ・グアハン）知事は基本法及びグアムの法律により与えられた権限に従い、発令する。
1、パンデミック即応体制（PCOR）３ 2021年2月22日午前8時をもって、パンデミック即応体制（PCOR）３とする。多くの活動が緩和された規制のもと許可される。
- 事業と活動運営 グアム保健局ガイダンスにより指定された占有率規制のもと、追加の事業と活動を許可する。接触型スポーツなどの特定の活動については引き続き禁止とする。
ⅰ.バー・居酒屋 2021年2月24日午後5時より、バー・居酒屋の、50％以下の占有率とその他該当する保健局ガイダンスに従ったうえでの運営を許可する。
ⅱ.非接触型スポーツ競技
2021年3月1日午前8時より、教育機関で実施されるものを含む非接触型スポーツ競技は、観客の制限、消毒、可能な限りのマスク着用を含む、保健局ガイダンスに従った上での再開を許可する。
2、ソーシャルディスタンスと感染予防策 全ての許可された事業、活動は最低６フィートのソーシャルディスタンスを含む告知の掲示、こまめな清掃や消毒、運動や食事以外でのマスク着用、テレワーク導入等のグアム保健局ガイダンスに従った感染予防策を講じた上で行われなければならない。
3、立ち退きおよび差し押さえ手続きの一時停止措置の段階的解除
- 全ての家主と貸借人は、元の契約条件の見直しを含め、自主的に返済契約を結ぶことを強く推奨する。これは任意となるが、当事者は誠意を持って契約を結び、それに基づく支払いは合理的であり、貸借人の支払い能力を考慮する必要がある。
- 知事令2020-07と2020-14にて命じられた、商業用不動産に関連する立ち退きまたは差し押さえ手続きの一時停止措置は、2021年3月1日に解除とする。
- 知事令2020-07と2020-14にて命じられた、非常事態による家賃不払いとは関係のない理由による住宅用不動産に関連する立ち退きまたは差し押さえ手続きの一時停止措置は、2021年3月1日に解除とする。
- 提起された訴訟は、連邦政府の制限の対象となる場合がある。
４、外国運転免許証 グアム法注釈付き16条3101章のセクション(c)の要件は、2021年12月31日まで停止とする。
５、施行 本令に応じない個人または事業は、グアム法10章19802、GAR26 4章28項による罰金とその他の適用される刑罰が課せられる可能性がある。保健局と関連機関は必要に応じグアム警察局の支援の下、法令を施行する。
６、分離/可分性 もし、この知事令のいずれかの条目規定、人または状況への適用が無効であると判断された場合でも、その無効性は、その他の有効な知事令の条目規定または適用に何らの影響も及ぼさない。また、この知事令の規定は分離可能である。
７、先発知事令の有効性継続 これまで発令された全ての知事令は本知事令と矛盾する場合を除き、引き続き完全な効力を有する。
2021年2月19日、グアムのハガニャにて署名及び宣言した
ルーAレオンゲレロ
メガハガグアハン
グアム準州知事
