和食、日本車、マンガなど日本から世界各国に発信され、その地で愛され親しまれ、それをきっかけに日本に関心を持つ人はたくさんいます。日本の武道も同じ。空手、柔道、剣道に合気道など、アジアだけでなくアメリカやヨーロッパなどでもその強く格好良い姿に惹かれ、格闘技ブームも相まって次第にのめり込んでいく人がたくさんいます。グアムにも空手、柔道、合気道の道場があり、小さな子供から大人まで幅広い層に人気のスポーツとして定着。日々厳しい鍛錬を積み重ねています。
2月の半ばのよく晴れた週末、グアムのビーチに空手の道着を着た大人子供約40名が集まり、気合の入った「押忍(おす)」の掛け声が響きました。



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海に向かって「押忍!」
空手の稽古に励みます。



2月15日(金)~17日(日)に行われたのは、空手団体の1つ新極真会(正式名:NPO法人全世界空手道連盟新極真会、World Karate Organization)のグアム支部よる『2019インターナショナル空手セミナー』。日本から新極真会の代表であり師範である緑健児氏と小井泰三師範を招き、開催されました。

稽古初日はロイヤルオーキッド・グアム(Royal Orchid Guam)のボールルームでの開催。新極真会グアム支部ではファミリー会員が多く、3年目となるこのセミナーでは子供たちの1年間の成長を感じることができます。



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仕事帰り、学校帰りに集まった約40名。
写真左の緑代表による
「鍛錬を重ねれば誰にでも黒帯のチャンスがある!」
という言葉に、稽古に力が入ります。



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この日は基本動作や移動を何度も繰り返し練習。
地味な練習ですが、
空手の基本が次のステップの型や組手につながっていきます。
2時間かけてたっぷり練習します。



良く晴れた翌日、2日目はタモンビーチでの稽古。このシーズン、日差しは強いものの乾いた風が心地よく、一年で一番過ごしやすい時期。青い空と海を眺めながら汗を流します。



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本当に気持ちよく晴れた土曜日の朝。
初めは参加者全員で基本動作を練習。



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次は大人と子供に分かれての練習です。
子供たちに手本を見せる緑代表。
緑代表のパンチを受けるのは
グアム支部代表のクリス・バイオチノ(Chris Biochino)氏です。
緑氏は黒帯八段。
皆の憧れの存在です。



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大人チームも子供達に負けず、気合の入った声が響きます。
2名の師範はグアムだけでなく、
世界各地で開催される新極真会のセミナーなどに出かけているそうです。
しかし南国のビーチでの稽古はなかなかないのでは。
いつもと違った環境での稽古に、師範も気合が入ります。



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厳しい稽古ではあるのですが、
子供たちは砂の上をリレー形式で走ったり飛んだり
こちらもいつもと違ってとっても楽しそう。



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2人ペアになって行う組手の練習。
新極真会はフルコンタクト。
普段はヘルメットや防具をつけて練習しますが、
この日は屋外での稽古なので防具は付けずに行いました。



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稽古の初めはバラバラだった型も
最後は全員キレのある動きと掛け声でとってもかっこいい!
わずか2日間の稽古でもとても成長したように感じます。



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最後は型をしながら一歩一歩海へ突入!
大海原に向かって大きな掛け声が響きます。



今回のセミナーでは空手を愛する人なら誰でも参加可能ということで、新極真会だけではなく沖縄志道館のメンバーも参加。団体によって組手のルールや型の内容は異なりますが、礼節を重んじ健やかな心身の育成を目指しながら、技術を身につけていくことは同じ。参加者が一丸となって2日間にわたる稽古を終えました。

3日目となる翌日は海の近くでサヨナラパーティが行われました。前日の青い海と違って美しいサンセットを眺めながら、師範や先生を囲んでの空手談義とおいしいバーベキュー。このセミナーをきっかけに全員が一歩成長し、毎年秋に行われる日本での大会に向けて、今後の稽古にも力が入りそうです。