昨年始まった「グアムインターナショナルマラソン(Guam International Marathon)」。グアムのインターナショナルスポーツイベントとして、グアムではもちろん、すでに日本や韓国、フィリピン、香港、台湾などのアジア各国でも認知されています。開催2回目となった今年は昨年より750名多い約2,950名、その内日本人ランナーは約1,000名参加しました。種目はフルマラソン、ハーフマラソン、10km、5kmと4つあり、それぞれの参加者全員が素晴らしい走りを見せてくれました!
フルマラソンのスタートは午前3時、ハーフマラソンは4時30分と、共にまだ夜が明けない真っ暗な中でのスタートです。スタート前にはダンサーによるダンスパフォーマンスが、ランナーたちを励まします。
スタート前のダンスパフォーマンス。
これから挑む長い道程にランナーたちの士気が高まります。
今年のイベントには2013年にグアムの観光大使を務めた、AKB48グループのマラソン部メンバーから11名が参加。彼女たちはマラソンを通じて、グアムの人々と交流したいと志願してくれたそうです。島田晴香さん、高城亜樹さん、鈴木まりやさん、梅本まどかさん、金子栞さん、小林亜実さん、高木由麻奈さん、古賀成美さん、山口夕輝さんの9名はフルマラソン、藤江れいなさん、山内鈴蘭さんはハーフマラソンに挑戦です。バルセロナオリンピック日本代表で、現在早稲田大学競争部中距離コーチを務める渡邊高博氏の指導の下、練習を重ねてきたそうです。
フルマラソンには約660名が挑戦。
グアム準州知事エディー・バザ・カルボ氏による合図と共に
一斉に走り出しました。
その1時間半後の午前4時30分には
約670名のランナーがハーフマラソンに出発しました。
10kmには約690名、5kmには900名以上が参加。こちらは日頃から"5K"(5kmのラン&ウォークイベント)などに参加しているローカルが多く、イベントを盛り上げていきます。
4種目共にスタート/ゴールは、タモン地区のガバナージョセフフローレスメモリアルパーク(イパオビーチパーク)。フルマラソンはマリン・コア・ドライブをハガニア地区からピティ地区へ走った先にあるアメリカ海軍基地の手前、ハーフマラソンはハガニア地区のアデラップ岬にあるガバナーズオフィス付近、10kmはハガニア地区のアルパンビーチクラブ、5kmはタムニング地区のセンチュリープラザ付近が、それぞれの折り返し地点となります。
この時期の日の出は6時過ぎ。
走っている途中で東の空が少しずつ色づき始めました。
フルマラソンには7時間という制限時間があります。この折り返し地点からゴールを目指して再スタートし、制限時間内での完走を目指します。
イベントの影でランナーたちを支えるボランティアも数多く参加しています。
給水所で水と共に笑顔や声援をくれるこの方々も
夜中から準備にあたり、イベントを支えています。
応援ボランティアと呼ばれるこの方々は
ランナーを声援でサポートします。
応援ボランティアは「レースの後には美味しい食べ物が無料で用意されているよ!」などの、ユニークなコメントが書かれたプラカードを持って、ランナーに声をかけてくれます。沿道での応援は、何よりの励みになりますよね。
グアムインターナショナルマラソンのコースは、AIMS(国際マラソン連盟)、IAAF(国際陸上競技連盟)公認のマラソンコースです。これはボストンマラソンのような有名な国際マラソン大会への参加と同じことを意味し、レース結果も正式な国際マラソン大会の結果として承認されます。フルマラソンの国際デビューをグアムで果たした方も多いことでしょう。
朝の澄んだ空気と、美しい景色の中を走る気持ち良さは格別です!
グアムでは年間を通して数多くのラン&ウォークイベントやマラソンイベントが開催され、海外からの参加者も多いですが、早朝に海岸線を走るコースは人気があります。夜が明けたばかりのこの穏やか景色に後押しされて走り切った方も多いのはないでしょうか。
日が昇ると、日差しとの勝負も始まります。
ひたすら続く長い道のりにウォーキングを交えながら
ゴールを目指します。
まだまだ多くのランナーが走り続ける中、フルマラソンのトップランナーがゴールテープを切りました。今年は日本から出場した川内鴻輝さんが、2時間38分6秒という、素晴らしいタイムでのゴールです。
フルマラソントップでゴールした、川内鴻輝さん。
なんとその後、続々と日本人ランナーがゴールイン!
フルマラソンは1位から6位までを日本人が占め、上位15人の中では日本人が10名もいました。ハーフマラソンも1位から4位までを日本人が占め、上位15人の中では日本人が11名。今年は日本が大快挙を成し遂げました!
その日の午後4時から行われたパーティーでは、参加者やそのご家族、友達が一堂に集まり、互いの健闘を称え合いました。そして冒頭で紹介した、AKB48グループのマラソン部メンバー11名も全員、制限時間内に完走。苦しさと戦いながらもひたすら前を見て走り続ける彼女たちの姿に、テレビでは見ることのない新たな魅力を感じさせてくれました。
他のランナーたちもそれぞれ苦しい中、自分と戦いながら走っていたことでしょう。その努力や苦しみはきっと一人一人を大きく成長させたことと思います。来年もまた日本から多くのランナーがグアムで素晴らしい記録や思い出を残してくれることを期待しています。