グアムの固有の文化「チャモロカルチャー(Chamorro Culture)」。他の太平洋の島々とは異なるミクロネシア独自のエキゾチックな生活様式や習慣が、この島では古代から受け継がれてきました。様々なアクティビティで実演されるヤシの葉編みなどもその一つです。しかし、現代ではそのような暮らしぶりに触れる機会はほとんどありません。なぜなら、古代チャモロ時代の生活はスペインから派遣されたマゼランによるグアム発見と共にスペイン、日本、アメリカの影響を受け現代に至り、代々受け継がれてきた文化の伝承が難しくなってきているからです。
今回は、4月1日(日)から「グアムビーチ&カルチャーパーク(Guam Beach & Culture Park)」として再スタートを切ったホテル・ニッコー・グアム隣の一大カルチャーパークのニューツアー「サンセット・ビーチ チャモロ・ディナー(Sunset Beach Chamorro Dinner)」に参加してきました。


ビーチフロントでのお食事の後に、
古代チャモロビレッジで鑑賞するショーは見応え十分。
歴史家や研究者が、歴史を紐解いて作り上げたショーです。
グアムでも、他に類を見ない試みとなっています。


グアムビーチ&カルチャーパークに到着すると、
500年以上前のチャモロ人のいでたちをした村人にレイをかけてもらい、
さらにリフレッシュメントで喉を潤します。


ネイチャートレイルの入口です。チーフ(首長)の入村の許可を得て、
いよいよ古代チャモロの時代への旅の始まり。


村の入口でチャモロの女性から一人一人葉っぱでお清めを受けます。


ネイチャートレイルを抜けると、古代チャモロ村に到着。グマと呼ばれる古代家屋が5棟あり、それぞれの建物の役割について、ガイドの説明を聞きながら回ります。一番大きな家屋がグマ・マガラヒと呼ばれる首長の家、カヌー作りや狩猟について学ぶため村人が集まるグマ・ウリタオ、スルハノと呼ばれる薬草を調合する人が作業するグマ・マカナと呼ばれる家屋、村人が集まり食事を作るキッチンのようなグマ・ママティナス、そして一般島民の家であるグマ・タオタオを一軒ずつ回ります。


いくつかの家屋はグアムのシンボルである
ラッテストーン(Latte Stone)を土台に建てられています。


グマ・マカナでは、薬草を調合する実演がされています。
日本語のできるガイドが案内するので、質問をすることもできました。


グマ・ママティナスでは、実際に魚を石焼きする様子を見学。
焼き上がったホクホクのお魚を試食しました。


古代チャモロビレッジ見学の後、ビーチに向かってさらに進むと、見えてきたのは可愛い鹿。動物とのふれあいコーナーにはカラバオ(水牛)、ヤギ、鹿、野ぶた、ヤシガニ、蛇など、グアムに暮らす多くの動物が飼われていましたよ。それぞれに看板がかけられ、グアムに持ち込まれた時代や経緯などが説明されていました。


ガイドから餌となる葉っぱをもらってヤギに差し出すと
美味しそうに食べていました。


突然スタッフが蛇をもって現れました。
子供達は恐る恐る蛇に触れてみます。


動物とのふれあいコーナーを過ぎると、ビーチサイドでアクティビティに挑戦。槍投げやチャモロダンス、葉編み、ココナツ割りなどを体験できるコーナーが設けられています。恥ずかしがらずに挑戦してみて下さいね。


たくさんの人が藁には当たるものの、
槍を藁に突き刺すのは至難の業。


基本のステップや動作を教えてもらってから、
村人と一緒に踊ります。


たっぷり1時間、グアムビーチ&カルチャーパークを楽しんでビーチに夕陽が差し始めた頃、ビーチフロントのバーベキューエリアへと案内されました。


ビーチの上に素晴らしいバーベキューデッキが用意されていました。
180度見渡せるタモン湾、視界を遮る物はなにもありません。


バーベキューにはチキン、ビーフ、シーフード、野菜スティックなどが用意され、
サラダ、チキンケラグエン、レッドライスが添えられていました。
グアムのオリジナルソース「フィナデニソース」や特製スパイスなどでどうぞ。


各テーブルに備え付けられたグリルで料理します。
グアムの4月の日没は6:30PM過ぎ。
見渡す限りの大海原に沈む夕陽の美しさを堪能できます。
グアムビーチ&カルチャーパークは、まさに夕陽鑑賞の特等席です。


夕食後も、まだまだプログラムは続きます。お腹を満たしたゲストは、再び夜の闇に包まれた古代チャモロビレッジを訪れます。昼の趣とは全く違う、幻想的な光に包まれたエキゾチックな雰囲気で気分はさらに盛り上がります。


夜のビレッジで行われるショーに先駆けて、
参加者を交えてセレモニーが行われました。
ガイドが今から始まるパフォーマンスの由来について説明します。


ザ・ストーリー・オブ・クリエーション(誕生の物語)と名付けられたパフォーマンスの最初に、
マガラヒと呼ばれる首長が、チャモロの村の始まりについて観客に語りかけます。


観客たちはグマ・ウリタオ(集会場)と呼ばれる家屋に用意されたシートに腰掛け、
ライブパフォーマンスを楽しみます。


屋外でありながらも照明や音響も本格的です。


1660年、グアムを統治したスペイン人の聖職者サンビトレス神父の目に止まり、チャモロ文化の意味合いを象徴する大切な踊りとして記録されたものを再現し、現代的なアレンジを加えてさらに情緒的な物語に仕上げられました。グアムでも珍しい本物のチャモロダンスです。文献が少ないグアムで、専門家たちの力が結集されました。まさにチャモロ文化についての知力の結晶です。


7:30PM、サンセット・ビーチチャモロ・ディナーが終了。充実したツアー内容に圧倒された2時間半でした。終わった頃にはチャモロ人の崇高な精神性が心を満たしたような、そんな気分になりました。ツアーの後、希望すればグアムビーチ&カルチャーパークの「ザ・ビーチ(The Beach)」レストランバーを利用することもできます。


「ザ・ビーチ」レストランバーは2:00AMまで営業。
地元の人達が楽しい夜を過ごす人気スポットです。


皆様も、グアム滞在中には、ミクロネシア独自のエキゾチックな生活様式や習慣をご家族やご友人と一緒に体験してみるのもいかがでしょうか。


<インフォメーション>

名称:グアムビーチ&カルチャーパーク(Guam Beach & Culture Park)
開園時間:10:00AM~5:00PM
定休日:なし
ロケーション:タモン地区 ホテル・ニッコー・グアム隣
料金:サンセット・ビーチ チャモロ・ディナー(送迎付き)
  大人$60 / 子供(6~17歳)$35
  ホテルお迎え時間4:00PM~ / ホテル帰着時間9:00PM~
  *上記パッケージ以外にも、デイタイムにビーチリゾートを楽しめるパッケージがあります。
  1デイ・パークパス 大人$25 / 子供(6~17歳)$15
  パーク&ランチ 大人$40 / 子供(6~17歳)$25
電話番号:671-649-7263 / 646-8000
URL:http://guam-bgtours.com/park/