10月16日(日)に行われた、グアム政府観光局主催の「第6回 グアム ココロードレース(2011 Guam Ko'ko' Road Race)」。昨今は日本でのマラソンブームもあって、ハーフマラソンには790名、(うち日本からの参加は426名)、駅伝には210チーム(うち日本からの参加は47チーム)の計1,630名が出場しました。 年々大きくなりつつある、グアム島を代表するビッグイベントのひとつです。レースはハーフマラソン(21.0975km)と、ハーフマラソンの距離を4人1チームで走る駅伝の2種目が用意されており、マラソンビギナーにも参加しやすいのも人気の理由のひとつでしょう。
スタートから1時間半ほどたった午前6時半頃からは時折激しい雨が降り出しましたが、その中でも選手たちは颯爽と走り抜け、今回も華々しくレースは終了しました。

午前5時、1,630名の選手が一斉にスタートを切りました!


レーススタートにはグアム準州副知事レイモンド・テノリオ氏とココロードレースのキャラクター「ココバード」、2011年度ミス・ユニバース・グアムとミス・アース・グアムがかけつけ、午前5時のまだ暗いうちにレースがスタートしました。

レース直前にランナーたちと一緒に記念撮影。
写真左から2011年度ミス・ユニバース・グアム、
グアム準州副知事レイモンド・テノリオ氏、2011年度ミス・アース・グアム。


グアム準州副知事レイモンド・テノリオ氏の
「Three, Two, One・・・GO!」の合図でレースはスタート!
お面をかぶって仮装した人、駅伝チームののぼりを掲げながら走る人など、
様々にレースを楽しむ参加者たちが歓声とともに一斉に走り出しました。


ココロードレースの魅力のひとつは、グアムの見どころがコースにたくさん盛り込まれていることでしょう。スタートとゴール地点となるのは、ガバナージョセフフローレスメモリアルパーク(イパオビーチパーク)。ここは「日本&海外のベストビーチ20」(旅行に関するサイト「トリップアドバイザー」2011年発表)の海外ランキングで2位に選ばれた、グアムが誇る美しいビーチのひとつ"イパオビーチ"のすぐ目の前にある公園です。

ここを出発しアガニア湾沿いの海岸線を北に走り、アサン村が折り返し地点となります。
途中にはグアムの首都"ハガニア"や観光スポットであるナイトマーケットが有名な"チャモロビレッジ"、グアムでキリスト教の布教活動に尽力し、その功績を称えて作られた"フローレス大司教の像"や17世紀のハガニア村の尊長を務めた"大酋長キプハの像"などを通過します。

スタート地点と折り返し地点のアサン村を結ぶ、シーサイドのコース。
フルマラソンならこの海沿いの景色を行きと帰りの2度楽しめます。


この時期の日の出は午前6時ごろ。
このころから段々とあたりが明るくなりはじめ、
きれいな海を横目に見ながら走っていきます。


ガバナージョセフフローレスメモリアルパーク(イパオビーチパーク)と
折り返し地点のちょうど中間あたりにはグアムの首都ハガニアがあり、
グアムの観光スポットのひとつであるチャモロビレッジのすぐ横を通過します。


このレースの2つ目の魅力は「駅伝形式」で参加できること。21.0975kmの距離を4人で走るので、1人あたり5kmほど、最長の4区でも5.41kmの距離です。加えて日本との時差が1時間しかなく、日本からグアムに来ても体の負担がほとんどないので、フルマラソンやハーフマラソンを走りきる自信はないという方や、海外レース初参加のビギナーには格好の大会ですね。友だち同士や会社の仲間でチームを組んで日本から参加している方をたくさん見かけましたよ。

駅伝チームは日本でおなじみの駅伝大会と同じように
たすきで次のランナーに繋いでいきます。


コースのところどころでローカルの人たちが陣取ってエールを送ってくれていました!
給水所で選手に水を渡していたのもローカルのボランティアたち。
地元が一丸となって選手たちを支えているレースです。


ゴールはスタート地点と同じ、
ガバナージョセフフローレスメモリアルパーク(イパオビーチパーク)。
ガッツポーツと笑顔でかけこむ人、チームのメンバーと抱き合う人など、
たくさんのランナーたちが達成感でいっぱいの様子でした。
(撮影:伊藤みゆき)


地元在住の人にとっても大きな大会です。
グアム在住でハーフマラソンに出場した匠君と、駅伝に出場した裕太君。
(撮影:伊藤みゆき)


日本から盲目のランナーも参加!
見事ハーフマラソンを完走されていました!
日本から一緒に参加されたエスコートランナーと共に、記念の1枚♪


レース終了後のセレモニーでは、部門ごとの1、2、3位のランナーにココバードを象ったトロフィーとメダルが、今回の大会アドバイザーでありバルセロナオリンピック及びアトランタオリンピック元日本代表の谷口浩美さんから贈られました。今年開催された韓国・テグ国際マラソンで日本人女子最高位を記録し、今回招待選手として出場した町田裕子選手をはじめ、多くの日本人ランナーが入賞していましたよ。また、選手には果物やドリンクなどの軽食が用意されており、レースを終えた選手たちはそのコーナーでドリンクなどを片手に、それぞれの健闘を称えあっていました。

大会アドバイザーの谷口浩美さん(写真左から2人目)と招待選手の町田裕子選手(写真左から5人目)。


そして最後にご紹介したいのが、このレースの名前の由来です。「ココロードレース」の「ココ」とはグアムだけに生息する、飛べない鳥「ココバード(Ko'ko' Bird)」(別名:グアムクイナ)のこと。今絶滅の危機に瀕しているココバードの保護活動がアメリカ連邦政府とグアム政府のサポートのもとで行われており、本大会のエントリー料金の一部は、この保護活動に使用されます。ココバードの多くはグアムのマンギラオ村の保護センターや、アメリカ本土の動物園で保護されています。
ツーリストのみなさんは、天敵のいないココス島でご覧いただく事ができますよ~!

レース前日に行われた記者発表会で、
ココバードもお披露目されました。
名前はステープル君(Staple)。
とってもおとなしくて可愛らしい!
現在は絶滅危惧種に指定されています。


日本にとって身近な島であるグアムの魅力にもたくさん触れられるこのレース。
今年はルックJTB、JALパック、日本旅行、近畿日本ツーリスト、アールアンドシーツアーズ、H.I.S.、IACEトラベル、西鉄旅行など、多くの旅行会社がこのレースに参加するツアーを設定していました。ツアーで参加すれば、レースの事前下見や当日には専用テントの利用、軽食のサポートなどのプラスアルファサポートが付いています。「ランニングを始めようと思っている」とか「海外のスポーツ大会に参加してみたい」とか「2012年には何かをやり遂げてみたい」などと思っている方はこれらの特別ツアーを利用して、来年のココロードレース出場を目標にされてみてはいかがですか?