グアムにとって最も大切な祝日のひとつ、7月21日は、グアム解放記念日(リべレーション・デー)。1944年に日本の占領下にあったグアムにアメリカ軍が上陸を開始した日を記念して、グアムの独立を祝う祝日です。戦争で亡くなった先祖を敬い、平和を強く願うこの日にグアムでは毎年盛大なパレードが行われます。朝から晴れ渡ったこの日、多くの参加者、たくさんの観衆がパレードを盛り上げました。



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パレードにはグアムの各村、企業やNPO団体、学校などが参加しています。
グアムの歴史や風習をテーマにしているものが多く、
日本でいうならば山車のグアムバージョンと言った感じです。



今年で72回目を迎えたこのパレードは、マリン・コア・ドライブ(Marine Corps Drive)のアデラップ岬から、ハガニア地区のチャモロビレッジ周辺までの約1マイル(約1.6km),の距離、片側3車線の広い道路が朝からこのパレードのために歩行者天国となります。



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毎年沿道には沢山の人がテントを張り、
椅子やデッキチェアーを持参し、
パレードを楽しみます。



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中にはこんな本格的なBBQグリルを持参する人も。
ローカルの人のイベントにかける思いは、
私たちの想像を遥かに越えています。



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子供ではなく大人です!
パレードの広い公道をスケートボードで移動。



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シナハニャ村(Village of Sinajana)のプリンセスも登場。



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アメリカ海軍の行進です。
「ハッピーリベレーションデー!」
と大きな声で沿道の人々へ。



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独立を祝うかたちは様々です。
カラフルなバルーンを身にまとい、
自由をイメージしているようです。



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Navyと書いてあるので、
こちらアメリカ海軍のゆるキャラでしょうか。
その名もスパーキー(Sparky)に群がるローカルガールたち。



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アメリカ合衆国に属しながらも、
グアムの人はたくましく独自文化や風習を大切にしてきました。
パレードでは今でも根強く若者の世代にまで受け継がれている
チャモロ文化も見ることができました。



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人々が急に群がっていきました。
大きな消防車で放水が始まりました。
ここ数日でも特に暑かったこの日、一気に涼しさを感じます。



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思いのほかの放水量にだいぶ濡れた人々。



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あれ、カートの上に何かが見えます。
はい、豚の丸焼きです!
グアムでのお祝い事と言えばかかせません。



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グアム電力(Guam Power Authority)のフロートです。
発電所で作られた電力が
家庭まで配給される流れが表現され、勉強になります。



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こちらはグアムの海上保安庁が使用しているボート。
海に囲まれた島ここグアムにとっては
海上保安庁は必要不可欠な部隊です。



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グアムでとても馴染みのある動物、カラバオ(Carabao)。
タモン・サンズ・プラザの正面玄関に置かれている
ピンクのカラバオさんでしょうか。
グアム各地でさまざまなカラバオの銅像を見る事ができます。



7月4日は1776年にアメリカ独立宣言が公布された記念日。そしてこの7月21日は旧日本軍からグアムが解放された記念日。7月はグアムにとって歴史を振り返り、考えさせられる時期でもあります。
グアムの伝統的な衣装に身を包んだ人々やグアムを象徴するラッテストーンなど、グアムを物語たるに相応しい独特の文化や習慣をイメージしたフロートを目にしました。美しい海や自然も永遠と守り続けて欲しい財産ですが、歴史や文化も大切にし、現代社会に色づきすぎることなく、このグアムの文化を次の世代にも受け継いでいって欲しいと強く願ったグアム・リべレーション・デーでした。