「ルイ・ヴィトンと発電」、意外な組み合わせのニュースが入ってきました。 「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」といえば、1854年創業のみなさんにもお馴染みのファッションブランド。創業以来、歴史に名を刻む冒険家やエレガントな旅人たちに愛されてきた憧れのブランドです。そのルイ・ヴィトンのグローバルストアの屋上に、ソーラーパネルがびっしりと敷き詰められた、という情報を得て今回取材してきました。

ソーラーパネルを取り付けたルイ・ヴィトングローバルストアの屋上。 世界中のルイ・ヴィトンストアで、ソーラーシステムを導入したのはグアムが初めて。

世界的に自然エネルギーへの関心が高まる中、遅ればせながらグアムでも節電への関心が少しずつ芽生えています。こんなに毎日燦々と太陽が降り注ぐグアム、太陽熱発電にはもってこいの環境と思われるかも知れません。でも、初期費用の高さなどに加えて、まれに台風が来る土地柄ということもあり、導入しているところは限られています。グアムでは、今もほぼすべての電力を火力発電に頼っています。

ソーラーパネルは、台風や強風で飛ばされないように 頑丈に取り付けられています。

ルイ・ヴィトンのグローバルストアの屋上に設置されたパネルは210枚。その発電量は54kwhです。太陽光の差す日中を5時間として計算すると、ソーラーパネルによる一日の発電量は270kwになります。一般的な住居の消費電力は1日で約35kwといいますから、毎日7軒分の電気をまかなえる計算です。この電力はルイ・ヴィトンのグローバルストアの冷房や照明に使われています。

ソーラーパネルの発電量は、ルイ・ヴィトン グローバルストアの 消費電力すべてを賄うまでには至りませんが、 グアムの私有企業・団体の中では、一番の発電量を誇っています。 ルイ・ヴィトンの試みが「グアムでの地球環境に対する 意識を変えるきっかけになれば」と考えているそうです。

ルイ・ヴィトンは、グループでワールドワイドに様々な社会貢献活動(CSR)をしています。より良い社会を地球規模で考え実現するために関わり続けている、ということです。 さらに、ルイ・ヴィトンのブティックがあるそれぞれの地域での活動にも積極的です。たとえば、「SOS子供の村」という施設があります。戦争や災害、エイズや大事故などで親を失った子供をサポートするNGOの活動で、ルイ・ヴィトンは活動費用の援助やプレイグラウンドの整備などを行いました。 また、赤十字のニジェールにおける食糧危機の改善プログラムのために行われた「L'Excellence du Savoir-Faire(サヴォアフェール)展」の開催。その他にも、数えきれないほどの社会貢献活動を続けています。もちろん、森林再生プログラムなど地球環境をテーマにした活動も重要な柱になっているとのことです。今回の太陽光発電も、その延長上にあるものです。

ルイ・ヴィトンの社会貢献活動の詳細については、こちらから。 http://www.louisvuitton.jp/front/#/jpn_JP/Journeys-section/

ルイ・ヴィトンは、「地域のアイデンティティ」についても大切に考えているそうで、グアムでも様々な展示会を開催してきました。昨年はリック・カストロ氏による「アース・エレメンツ(Earth Elements)」新作絵画展を開催、収益金を「グアム芸術人文科学協議機関(CAHA)」のマスターズプログラムへ寄付しました。 このような小さなコミュニティーや地域で活動するローカルアーティストは脚光を浴びにくく、社会的影響力に限界があります。しかし、地域の文化や歴史を受け継ぐローカルアーティストの活動は、そこに暮らす人々のアイデンティティを発信しているともいえます。ルイ・ヴィトンでは、そのような活動について、今後もサポートしていきたいということです。

昨年のリック・カストロ氏による「アース・エレメンツ(Earth Elements)」新作絵画展の模様はこちらから。 http://weekly.visitguam.jp/2011/08/post-217.html

<インフォメーション>

店名:ルイ・ヴィトン タモンサンズプラザ グローバルストア(LOUIS VUITTON, Tumon Sands Plaza Global Store) 営業時間:10:00AM~10:00PM 定休日:無し 住所:1082 Pale San Vitores Road, Tumon Sands Plaza , Tumon, Guam 96931 ロケーション:タモン地区 電話番号:671-646-6232