グアムの海は年間通して水温も高いため、時期を選ばずダイビングが楽しめます。沢山のダイビングポイントが点在するグアム。今回はその中でもダイバーに1番人気のブルーホールをご紹介します。ブルーホールはハートの形で有名な外洋ポイントで、ダイバーなら1度は行きたいポイントとも言えるでしょう。透明度の高いことでも知られており、条件のいい時は50メートル先まで見え、平均すると30メートル前後の透明度を誇ります。あまりにもクリアすぎるので、まるでそこに水がないように錯覚してしまうほどです。実際のブルーホールは水深18メートル前後のリーフにあいた縦の穴で、穴の途中37メートルから横にドロップオフ(海中にある急斜面や断崖)とつながっています。



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穴の中から見上げてみると、
このように幻想的な青いハートが堪能できます。
ぜひカップルで行きたいポイントですね!



ブルーホールへ行くにはボートで沖合まで出る必要があり、タモンエリアからボートドックへは車で約30分の移動となります。ボートドックについたら器材や乗船の準備をしていよいよ出港!ポイントまではボートで約30分、オロテ岬の先の海軍基地の崖側から近い位置にあります。ポイント到着までの移動時にダイビングの準備を入念にします。



bluehole_02.jpg外洋に出た途端、海の色が急に真っ青になり驚きます。
青い海と空しかない!これぞ開放感ですね。



ポイントに到着したら、チーム毎にブリーフィング(その日のダイビングの説明)を聞いてエントリー。水面のブイから水底まではロープが張ってあり、そのロープを伝ってゆっくりと潜降をします。ロープ下の水深は15メートル前後、潜降ロープからブルーホールの穴の入口まではそれほど移動距離はありません。上から見下ろすかぎり穴は黒くいびつな形 なので、ハートに見えないかもしれません。そんなギャップも面白さのひとつといえます。



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ブルーホールの穴を上から覗いているところ。
この時点では幻想的な青いハートには見えませんね。



さあ、いよいよ穴の中へ!穴の入口は水深18メートル前後。浮力コントロールをしながらゆっくり降りていきます。水深20メートルぐらいから穴の入口を見上げると、ハートのシルエットがくっきりしてきます。太陽の光、青いハート、暗い穴のコントラストがあまりにも美しく、自然の作り出した幻想的な光景に感動を抑えられません。ただし、見とれてばかりいるといつの間にか深く落ちていることがありますので、浮力コントロールは常に意識します。また人気ポイントのため他のダイバーも沢山いますので、自分のチームから迷子にならないように注意が必要です。



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沢山のダイバーがこれから穴に入ろうとしているのを、
水深35メートルから見上げているところ。



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ブルーホールから出てくるダイバー達。
この水底から立ちのぼるたくさんの泡は、
ブルーホールに潜ったダイバーの排気の泡です。



今回は穴の上(入口)から下へ降りるルートをとりましたが、ガイドさんによっては穴の下(横穴)から上へぬけるルートもあります。潜り方やルートはダイビング前のブリーフィングで各自確認します。ブルーホールは穴だけでなくその周辺も開放感がある充実のダイビングエリアです。岩の下を覗くと沢山の魚がいたり、時々アオウミガメに出会ったりもしますので、お気に入りの生物を水中カメラで狙うのもいいでしょう。



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ブルーホールの穴を出た水深15メートル付近、
透明度がいいのでダイバー達ものびのびとしています。



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地形ポイントとはいえ、熱帯ならではの魚も観察できます。
こちらは岩陰でよく見かけるネッタイミノカサゴ。



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水深10メートル前後で見ることができる可愛らしいクマノミ。
近くに小さな小さな赤ちゃんクマノミがいることもあります。



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暗がりに隠れている赤と白の華奢なオトヒメエビ。
何匹かで一緒に隠れていることが多いのでじっくり探してみましょう。



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ブルーホールから少し南に進むと
こんなに大きくダイナミックな岩に出くわします。



ブルーホールを潜るにはCカード(サティフィケーションカード)と呼ばれるダイビングの認定証が必要です。またCカードをお持ちの方で自信のない方(ブランクのある方や初心者の方)は、ビーチなどでリフレッシュダイビングをしてスキルに自信をつけてから臨むといいでしょう。ブルーホールは外洋のため、潮の流れが激しいことや水面が少し波立っていることもあります。ストレスなくダイビングを楽しむためにも安全面に配慮して、ぜひグアムの美しい海を堪能してくださいね。