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グアムの政府機関の一つ、統計計画局(Bureau of Statistics and Planning)。今回は、この組織の実施するグアム海岸マネージメントプログラム(Guam Coastal Management Program)の一環として行われた、初の環境ハイキング"アイ・ラブ・マイ・ウォーター・シェド"をご紹介します。
今回私は娘を連れて参加しましたが、これまでハイキングには縁がなかった私たち親子の心をとらえたのが、"EASY,EASY(簡単)"と"ENVIRONMENTAL PRESENTATIONS(環境についての説明あり)"の二つの言葉です。 貴重な夏休みの思い出をできるだけたくさん作りたいと思っていた私たちにはぴったりのアウトドア体験の機会となりました。
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朝8時5分前、集合場所であるピティの住宅街にあるアワー・レディー・オブ・アサン・プション・チャーチ前の広場に到着。 朝早くにも関わらず、集合場所にはすでに20人ほどの人が集まっていました。3才から6才ぐらいの子供もたくさんいます。中にはなんと生後数ヶ月の赤ちゃんを抱っこしているお母さんや、若いカップルやおじいちゃんの姿もあります。そんな参加者の姿を見てひと安心、小さな子供達ががんばって歩いている姿を見たら、8才の娘に"もう歩けない"とい言われることはないだろう、と思ったからです。 ガイドはグアム農務省管轄で環境保護活動を行っているプロフェッショナルな研究者の方々です。到着したスクールバスに乗って、いざ出発です!
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グアムのスクールバスに乗るのは初めての私。 子供の頃を懐かしむと同時に、娘と隣合わせでルンルン気分!
バスが向かった最初のポイントはマッソオーバールック。一見するとパンダナスやアイアンウッド(クスノキ科熱帯広葉樹)、ノニなど自生植物が生息する緑豊かな土地です。 私には十分ワイルドなジャングルに思えたのですが、実はこの地域も山火事によって緑は枯れ、水は蒸発し、水質は汚染されるなど、本来の自然体系が大きく破壊された場所なのだそうです。 今回のハイキングを企画したグループは、すでに6,800本ものネイティブプラントの植樹をこの地域で行い、元通りの自然体系を蘇らせる努力を続けているのだそうです。
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スクールバスを降りて草原地帯をおよそ10分。 草を踏みしめ道を作りなら進んでいきます。
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脇道を入ると段々と木々が生い茂り、道が険しくなってきました。 大木を跨ぎ、草をかき分けると、5分ほどで山頂に到着します。
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中央がキャンペーンマネージャーのエレインさん 山頂では彼女達が植樹活動をしたアカシアの木を前に 活動の意義を説明してくれました。
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この地域の自然を蘇らせるために何ができるのか?参加者からも発言が相次ぎました。
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今回のハイキングルートには事前にピンク色のマークがつけられていて、 全行程、私たちはこのマークに従って進んで行きました。
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こちらが山頂からの緑あふれる景色。 本来の自然の姿はさらに美しいことでしょう。 ビレッジからわずか15分程度のハイキングでこんな景色が広がります。
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山から降りて再び平地のハイク。道は歩きやすく快適です。
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J.Q.サンミゲル中学校の裏手のジャングルをかき分けて進むこと15分、 ようやく2つ目のポイントである川が見えてきました。
2つ目のポイントはマッソ川、かつてフラッグテール(南洋ハギ)やゴビー(ハゼ)などのユニークな魚がいた川は干上がってしまい、川とは名ばかりで、わずかな水をたたえるだけです。さらにこの川は雨期になり水かさが増すと山火事で汚染された水や住宅脇のゴミを海へと運び、美しい海を汚染してしまいます。 ピティの山から海へ繋がる水の流れは、住宅をはじめ、学校や公共の施設、商業ビルなどの開発が行われた地域をすっぽり取り囲んでいます。これらの開発によって掘り起こされた赤土もまた、川へと注ぎ海へと流れていくのです。 山に雨が降り、土が水を溜め、緑を育て、水は下流へと運ばれ、川には魚が宿り、動植物が営みを続ける。そんな自然のありのままの姿を地道な努力でひとつひとつ取り戻すことがグアム全体の自然の再生に繋がっていくのですね。 さらに、グアムの自然の変化は、太平洋を行き来する鳥にも危機をもたらします。グアムは日本とパプアニューギニア間にある最も大きな島のため、渡り鳥にとって大切な休息地でもあるのです。グアムの自然保護は太平洋地域、ひいては地球の自然保護とも無関係ではないのです。 わずか一時間のハイキングではありましたが、山と海、その親密な連鎖の仕組みを改めて学んだ1時間のハイキングでした。グアムの海を守るためには島全体の自然体系を保つことが大切なのだと思い知らされました。
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住宅地脇の橋から見たマッソ川下流。水の濁り、ゴミが気になります。
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参加者一堂"WOW" とてもきれいとは言えない川に驚きました。
気持ちいい汗を流した後、集合場所の広場に戻るとドリンクやフルーツが用意されていました。 今回のイベント企画に賛同したピティ村の村長さんがテントや飲み物などを用意してくださったそうです。 グアムでは自然保護や文化、伝統の継承などに対する関心が高まって来ています。さまざまなボランティア団体もでき、各地の村々の村長さんをはじめ地元の人たちとの交流も盛んになっています。
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このプログラムは、今後もグアム島内各村で計画されています。週末の朝の親子イベントとしてぴったりの内容にも関わらず参加費は無料。 しかもTシャツやエコバックのプレゼント、フィッシュアイ海中展望塔のお子様無料券までいただきました。 エコや環境に関心があるものの、何から始めればいいのかわからない、そんな風に考えているあなたは是非参加してください。下記のサイトではボランティアの募集もしています。 <インフォメーション> ハイキングのインフォメーションはこちら ■Guam Environmental Education: 671-475-4468/671-977-0359 http://www.guamenvironmentaleducation.com ■Bureau of Statistics and Planning: http://www.bsp.guam.gov/content/view/23/57/ ■Guam Coastal Management Program: http://www.bsp.guam.gov/content/category/6/15/37/