5月22日(日)から2週間にわたり開催されている第12回フェスティバル オブ パシフィックアーツ(12th Festival of pacific arts)通称フェストパック(FESTPAC)。ニューカレドニア、ニュージーランド、ニウエ、ノーフォーク島、 パラオ、パプアニューギニア、ピトケアン諸島、サモア、ソロモン諸島、トケラウ、トンガ、ツバル、バヌアツなど27の太平洋諸国および準州がグアムに集まり、各島に受け継がれる文化を披露。1972年から4年ごとに開催され、互いの文化を認め尊重し合い、刺激しあってきました。フェストパックは明日で閉幕しますが、まだまだメイン会場のハガニア地区などではさまざまな催しが続いています。次回の開催は4年後。しかも開催地はグアムではなく太平洋上の別の島となります。次グアムで開催されるのはおそらく何十年も先のことでしょう。ぜひこの機会に南の島々の素晴らしい文化を体験してください。

メイン会場エリアまでのシャトルバススケジュールや、イベントスケジュールはグアム政府観光局のHPでも紹介していますので、ぜひご参考になさってくださいね。(http://www.visitguam.jp/festpac/)



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ミクロネシア連邦の1つ、ヤップ島のダンス。
グアムにはヤップ島出身者がたくさん住んでいます。
故郷のパフォーマンスを見ようとグアム各地からたくさんの人が集まりました。
(Photo taken by Steve Hardy)



フェストパック開催において、グアムの人々が注目していたのがグアムミュージアム。現代に受け継がれてきたチャモロ文化の収集、保管、展示、研究場所として多くの人々が待ちわびていた博物館です。
今秋の正式なグランドオープンに先駆け、フェストパックのコンテンツの1つ、ビジュアルアーツエキシビットのメイン会場として5月25日(水)にオープニングセレモニーが開かれました。



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ビジュアルアーツエキシビットオープニングセレモニー
(Visual Art Exhibit Opening Ceremony)にはたくさんの人が集まりました。
(Photo taken by Steve Hardy)



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用意されたステージでは各島のパフォーマンスが披露されました。
(Photo taken by Steve Hardy)



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古代から自然を敬い、畏怖の念を抱き、 暮らしてきた人々による
逞しく力強いパフォーマンスの数々。
多くの人がそのパワーに見入っていました。
(Photo taken by Steve Hardy)



館内では各島々のアーティストによる作品が展示されています。美しい自然を描いた色彩豊かな絵画、自分たちの文化や島のアイコンを抽象的に描いた作品、ビーチの砂で作られたサンドペインティングなどどれも印象深い素晴らしい作品ばかりです。



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入り口正面にはグアムのアーティスト、ティム・ハンリー(Tim  Hanley)さんの絵画。
79" x 52"(200cm x 132cn)という大作です。
ウミガメやイルカ、色とりどりの魚やサンゴが棲む水中世界、深い緑に覆われた山々など
グアムの自然の素晴らしさを見事に再現した作品です。



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自分たちの海に生きる魚、サンゴ、イソギンチャクなどの生物世界を抽象的に描いた
ソロモン諸島のネルソン・ホリプア(Nelson Horipua)さんによる
「サークル・オブ・シーライフ( Circle of Sea Life)」。
人間と同様、海中生物たちも長い歳月を経て現代までさまざまな進化を遂げてきました。
そのサイクルを繊細なタッチと色使いで描いています。



展示室は撮影禁止ですので残念ながらご紹介することができないのですが、まだまだ素晴らしい作品が多数展示されています。 ぜひ足を運んで南の島の人々の豊かな感性に触れてみてください。

建物の外にはグアムのアイコンとして人気のカラバオ(水牛)が登場。グアム各地に設置されているカラバオはツーリストの方々の撮影スポットとしても人気です。



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こちらはグアムに住む日本人の子供たちにはお馴染みのカラバオ。
普段はグアム日本人学校(The Japanese School of Guam)に設置されているカラバオです。
手がけたのはグアム在住経験のある日本人アーティスト、榊原康範さん。
展示室には榊原さんの作品も展示されており
グアムの人々、自然、景色を描いた細密でエネルギッシュな作品に
多くの人が関心を寄せていました。



フェストパックではメリッソ、イナラハンなどの各村も会場となり、ダンサーたちがダンスを披露しながら村の人々との交流を楽しみしました。そしてグアム大学(University of Guam)も会場の1つ。学内にあるファイン・アーツ・シアター(Fine Arts Theater)では各島のお芝居が披露されていました。



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普段からさまざまなステージイベントを行っているファイン・アーツ・シアター。



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観賞したのはニューカレドニアのお芝居。
島のほとんどをジャングルに覆われた南太平洋の秘境の島、マレ島からやってきた
6名のコメディアンがステージに登場します。
現地の言葉での芝居ですので、事前に配布される案内でストーリーを読んでから観賞します。



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私たちの目には見えない世界で、2人の妖精が私たちの住む地球を守ろうと奮闘するお話。
動物、植物、そして人間が幸せに暮らせるよう海から空、地球を駆けまわります。
人間がゴミを捨て、それを拾う妖精の姿に、
そして声高に客席に向かって叫ぶ姿に
言葉はわからなくても、彼らのメセージは伝わってきます。



ダンスパフォーマンスなどに注目が集まりがちですが、各国に伝わる伝説や私たち人間が抱える課題を力強く訴えてくるお芝居も、ぜひ多くの方に見ていただきたいと思います。

フェストパックは明日で閉幕ですが、今日6月3日(金)はまだまだ催しが予定されています。グアムに滞在されている方はぜひ、4年に一度の太平洋上最大のカルチュラルフェスティバルに足をお運びください。



6月3日(金)、4日(土)の主なイベントは下記の通り。

6月3日(金)
場所:フェスティバルビレッジ(ハガニア地区)
3:30PM~4:00PM フィジー(FIJI)ダンスパフォーマンス
4:15PM~4:45PM ヤップ州(YAP)ダンスパフォーマンス
5:00PM~5:30PM ツバル(TUVAL)ダンスパフォーマンス
5:45PM~6:15PM 台湾(TAIWAN)ダンスパフォーマンス
6:30PM~7:00PM トンガ(TONGA)ダンスパフォーマンス
7:15PM~7:45PM コスラエ(KOSRAE)ダンスパフォーマンス
8:00PM~8:30PM キリバス(KIRIBATI)ダンスパフォーマンス

場所:サガンビスタ(アガット地区)
3:30PM~4:00PM パラオ(PALAU)ダンスパフォーマンス
4:15PM~4:45PM ノーフォーク島(NORFOLK ISLAND)ダンスパフォーマンス
5:00PM~5:30PM ナウル(NAUL)ダンスパフォーマンス
5:45PM~6:15PM ポンペイ(POHNPEI)ダンスパフォーマンス
6:30PM~7:00PM キリバス(KIRIBATI)ダンスパフォーマンス
7:15PM~7:45PM 北マリアナ諸島(CNMI)ダンスパフォーマンス
8:00PM~8:30PM トンガ(TONGA)ダンスパフォーマンス

場所:ファーマーズマーケット(デデド地区)
3:30PM~4:00PM ポンペイ(POHNPEI)ダンスパフォーマンス
4:15PM~4:45PM チューク州(CHUUK)ダンスパフォーマンス
5:00PM~5:30PM トケラウ( TOKELAU)ダンスパフォーマンス
5:45PM~6:15PM イースター島(EASTER ISLAND)ダンスパフォーマンス
6:30PM~7:00PM オーストラリア(AUSTRALIA)ダンスパフォーマンス
7:15PM~7:45PM グアム(GUAM)ダンスパフォーマンス
8:00PM~8:30PM ニューカレドニア(NEW CALEDONIA)

6月4日(土)
場所:フェスティバルビレッジ(ハガニア地区)
5:00PM~ クロージングセレモニー

スケジュールは変更となる場合がありますので、ご了承ください。また陽気でおおらかな南の島の人たちの祭典。時間通りに開催されない場合もありますので、時間には余裕を持ってお出かけください。