自然の海や湖、川などで行なわれる水泳競技をオープンウォータースイムレースと呼びます。5月29日(日)、グアム最南の村メリッソにある桟橋とココス島の間を泳ぐ毎年恒例のオープンウォータースイムレース 『インターナショナルココスクロッシング(International Cocos Crossing)』が開催されたので見に行ってきました。



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メリッソからココス島までは2.5マイル(約4km)。



レースはココス島をスタートしてメリッソの桟橋にゴールする2.5マイル(約4km)と、メリッソをスタートしてココス島間を往復する5マイル(約8km)で争われます。コースは同じですが、シュノーケリングや足ヒレをつけて泳ぐことができるネプチューンというカテゴリーもあります。これはタイムの計測は無く、グアムの海を純粋に楽しみたいというスイマーの為に用意されています。



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スタートを待つスイマーたち。
写真ほぼ中央にいる男の子は日本から参加の桑添陸君、17歳。



午前7時30分、ココス島側では2.5マイルが、メリッソ側では5マイルのレースが同時にスタートします。
メリッソからスタートする5マイルコースは25名程度の参加者ですが、全体では昨年の倍以上となる285名のスイマーが参加しました。



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はるか遠くに見えるココス島を往復するレース。



スタート後、程なくして選手達は見えないところまで進んで行きました。同時にココスをスタートした2.5マイルのスイマーたちは45分くらいで先頭がゴールするはず。それまではギャラリーも静かに海を見つめるだけ。



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メリッソピアパークの桟橋でゴールを待つギャラリー。



レースの舞台となるのはココスラグーンと呼ばれるサンゴの環礁地帯。全体に浅めで多くの海洋生物が暮らす海域で、泳ぎながらウミガメやエイを見かけることもあるそうです。
この日は気持ちのいい快晴で、朝のうちは海面が湖のように穏やかに見えましたが、日が昇り始めると徐々に東からの風に煽られるように海面が波立ち、スイマーは全体的に西寄りに流されていく傾向にありました。



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43分過ぎ、2.5マイルのトップの選手のゴールです。
地元マンホーベンスイムクラブから出場した17歳。3年連続の優勝となりました。



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女性のトップは香港から参加のオリアーン・ギロ選手、15歳。
昨年に引き続き、2年連続の女子の部優勝です。
タイムは45分12秒と、男女合わせた総合でも3位に入る大健闘。



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その後続々とゴールする選手たち。みなさん疲れてはいるけれど、
泳ぎ切ったという晴れやかな表情。お疲れ様でした!
5マイルのトップも戻ってきました。日本から参加の桑添陸君です。



桑添選手は小学5年から本格的に競泳をはじめ、現在は日本水泳連盟の強化選手に指名されるなど期待のスイマーです。オープンウォータースイムレースへの参加は今回で4回目。2015年高知県須崎と今年3月の沖縄の大会ですでに優勝を重ねてきたそうです。海が遠い岩手県花巻市に住んでいるため、普段はプールでトレーニングをしているとのこと。今年9月に開催される岩手国体、さらに2020年の東京オリンピックの出場を目指して、1日8km、週5日は泳ぐという日々を送っているそうです。



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ゴールした選手は記念のTシャツをゲット。



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この日はハファロファが臨時のブースを出し、
参加者全員に人気のシェービングアイスを大盤振る舞い。



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日本からは40名が参加。
オープンウォーターのシーズンは夏である日本のスイマーにとって、
この時期開催されるココスクロッシングは、いわば前哨戦。



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60歳を超えての出場。
お二人ともココスクロッシング出場回数は7回を超える猛者。



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ココスクロッシングの運営をサポートしたマンホーベンスイムクラブのコーチと選手達。
コース別、年代別のカテゴリーでそれぞれ入賞し、盾やメダルを獲得しました。



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大会を主催したマヌカイアスレチッククラブの代表ティムさん。
今年はフェストパックという大きなイベント期間と重なり制約が多いなか、
夜中に海にブイを設置するなどボランティアの皆さんの大変な努力が見られました。



オープンウォータースイムレースは2008年の北京オリンピックで正式競技種目となり、日本でも参加者が年々増えている競技ですが、ココスクロッシングはすでに開催26回目を迎えた老舗イベント。フレンドリーな雰囲気のなかで、グアムの海を味わい尽くすことができる大会です。
来年は2017年5月28日(日)開催です!

日本からの参加は、日本国際オープンウォータースイミング協会からの申し込みも可能です。

一般社団法人
日本国際オープンウォータースイミング協会