昨年から始まった「グアムBBQブロックパーティー(Guam BBQ BLOCK PARTY)」。観光バスが行き交うタモン地区の「プレジャーアイランド(Pleasure Island)」を歩行者天国にし、7月5日(土)の夕方から6,000~7,000人の人出で賑わいました。数日前から荒れていた天気もこのイベントに合わせるかのように開始時刻には落ち着き、多くのアーティストやパフォーマーも会場を盛り上げました。ツーリストも思わぬビッグイベントに驚きながらも、各店自慢のBBQに舌鼓を打っていましたよ。

普段は車が行き交う道路の真ん中に
BBQの煙といい香りが立ちこめていました。

イベントの開始は夕方5時半。既にプレジャーアイランド内はBBQのいい香りに包まれていました。小雨が降り続く中、参加チームは腕によりをかけた自慢のBBQを次々と焼き上げていきます。実は、このイベントでBBQを焼くのはグアムの"トップグリルマスター"と称される料理人たち。グアムスタイルのBBQにそれぞれのオリジナリティーを加えたユニークな一皿を披露し、その技と味を競うのです。

グリルマスターチャンピオンの座を狙い、真剣に焼き上げていきます。
たかがBBQ?されどBBQ!
彼らにとってBBQは日常食であると同時に
グアムの伝統食であり、最も奥が深く神髄を極めるべき料理なのです。

このコンペティションに参加したのは昨年のチャンピオン、チャモロフュージョンレストランの「メスクラ(Meskla)」をはじめ、「アス・スモークハウス(Asu Smokehouse)」、バーベキューをモチーフにしたアパレル・雑貨を手がけるローカルブランド「トゥヌ(Tunu)」、「パシフィック・アイランド・クラブ・グアム(P.I.C.グアム Pacific Islands Club Guam)」や「アウトリガー・グアム・リゾート(Outrigger Guam Resort)」といったホテルチームなど、全8チーム。ローカルチームに混ざり、今年はロシアと韓国からもシェフが参加しました。

こちらがロシアから来たシェフ、チョラキ・ゲオルギー氏(Chef Cholaki Georgii)。
ウラジオストックの有名レストランでシェフを務め
ヨーロピアン、アメリカン、メキシカン料理を得意とするシェフです。

こちらは韓国からやってきたシェフ、テ・ヒュン・リー氏(Chef Tae-Hyun Lee)。
韓国の有名大型フランチャイズレストランでシェフを務め
新しいメニューを次々と開発しているそうです。

来場者に無料でバーベキューを振る舞う参加チームもありました。
韓国シェフ、ロシアンシェフのブースは、海外初参加ということでどちらも大盛況。
共にそれぞれのお国柄の味ではありませんでしたが
テ・ヒュン・リー氏のバーベキューは少しスパイスの効いた味、
チョラキ・ゲオルギー氏のお肉はとても柔らかく優しい味わいでした。

午後6時過ぎには雨もすっかり止み、来場者が徐々に増え始めました。参加チームの他、人気レストランも出店し、会場はお肉づくしのディナータイムです。

チャモロビレッジ内にある人気のショップ、アス・スモークハウス。
12~16時間かけて蒸す「ブリスケット(Brisket)」は絶品です。

ツーリストもかぶりついていた巨大な骨付ターキーのBBQ。
トゥヌの一番人気です。それにしても大きい!!
女性の顔ぐらいの大きさです!

「ザ・プラザ(THE PLAZA SHOPPING CENTER)」の道路沿いにある
ホットドッグ屋さん「ホット ディゲティドッグ(HOT DIGGETY DOG)」のBBQ!

イベントの2日前からザ・プラザで始まったローカルアーティストによる展示会「ギャックス7(GAX Ⅶ)」。この日はギャックス7の一環で「ライブ・アート・ナイト(Live Art Night)」と題した大掛かりなアートプロジェクトがありました。世界的に知られるウォールアートアーティスト、トリスタン・イートン氏(Tristan Eaton)によるデモンストレーションです。

10代でストリートアートを始め、今やイラストレーター、
ウォールアートアーティスト、クリエイティブデザイナーなど
様々な肩書きを持つ、トリスタン・イートン氏。

ザ・プラザの「サンドキャッスル・グアム(SandCastle Guam)」側の壁に描かれた
50フィート(約15メートル)の高さのモダンアート壁画。
色鮮やかで勢いのある作品がグアムの街の中心に登場しました。

一角では、ギャックス7に参加しているアーティストによる実演もありました。周りの喧噪に邪魔されることもなく、大きなキャンバスを前に作品作りに取り組みます。

7名のアーティストが作品作りのデモンストレーションを行いました。

こちらはグアム在住の日本人画家、榊原康範氏。
巨大なキャンバスに描かれているのは古代チャモロ人です。
緻密にイキイキと描かれた大作に、
多くの人が足を止めて見入っていました。

その他、ローカルアーティストによるブースや子供向けのフェイスペインティング、バルーンアートのコーナーもあり、食べるだけでなく、アーティスティックなイベントに多くの人が楽しんでいました。

こちらは木の板に焦げ目を付けながら描く
"ウッド・バーニング・アート"のデモンストレーション。

ウッド・バーニング・アートで描かれているのは、カメやココバード、シレナ(人魚)などグアムらしいモチーフ。ポストカードからインテリアとして使えるフレームに入った大きな作品までありました。

子供に人気のバルーンアート。
細長い風船が彼の手にかかるとあっという間に花や動物に変身。

ステージでは人気バンドの演奏があり、
沢山の若者の人だかりができていました。
夜になってますます人が増えていきます。

BBQのいい香りと人々の賑わいは夜10時まで続き、第2回目となるグアムBBQブロックパーティーも無事終了。悪天候を寄せ付けない熱気溢れるひとときでした。
さて気になるBBQコンペティションの結果は下記の通りです。グアム旅行の際に美味しいBBQが食べたくなったら、是非参考にしてくださいね。

<第2回グアムBBQブロックパーティーコンペティション結果>

総合優勝:ASU SMOKEHOUSE
ビーフ部門:1位 ASU SMOKEHOUSE / 2位 MESKLA / 3位 PACIFIC ISLAND GRILLERS
ポーク部門:1位 ASU SMOKEHOUS / 2位 PACIFIC ISLAND GRILLERS / 3位 TUNU
チキン部門:1位 MESKLA / 2位 PACIFIC ISLAND GRILLERS / 3位 TUNU