毎年7月21日は、「グアム解放記念日(リベレーション・デー)」というグアムの祝日です。1941年から約2年半に渡り、日本の統治下にあったグアム。69年前の「1944年7月21日」にアメリカ軍がグアムに上陸し、激戦の末、グアムは再びアメリカ統治に戻ります。それを記念し、7月21日のこの祝日には毎年盛大なパレードが開催されます。今年は日曜日だったこともあり、晴れ渡る青空の下、多くのフロートが約1.6kmの道程を歩き、20,000人を超える観衆がパレードを見物しに訪れていました。

青空の下行われた「第69回リベレーション・デー・パレード」。
今年も多くのフロートと観衆により、盛大に開催されました!

「リベレーション・デー・パレード」は、グアム準州知事が働く「グアム政府オフィス」のあるアデラップ岬から、ハガニア地区のチャモロビレッジ周辺までの、約1マイル(約 1.6km)の道路が通行禁止となり、開催されます。69年前、グアムを奪還しにやってきたアメリカ軍が先頭を歩き、パレードが行われます。11:00AM、グアムに基地があるアメリカ空軍と海軍の行進でパレードが開始されました。

アメリカ空軍と海軍がそれぞれ旗を持ち、パレードの先頭を歩きます。

およそ数100人揃った軍人たちによる、規則正しい行進は迫力があります。

こちらは、アメリカ軍のひとつである
「ナショナル・コーストガード(沿岸警備隊)」のパトロール船。
一般の人はなかなか見ることができないため、注目を集めていましたよ。

パレードの見物にやってきた観衆のお楽しみのひとつは、パレードの列から配られるキャンディーなどのお菓子や、各企業からの景品。観衆に近寄り配り始めると、たちまち人だかりができ、車の中からばらまかれると、皆さん一斉に道に落ちた物を拾いに集まります。

パレード中に配られるお菓子や景品に、お子様のみならず大人も大盛り上がり!
私も子供たちに混ざり、キャンディーとアメリカ空軍のピンバッジ、
企業ロゴが入った折りたたみ式うちわをゲットしましたよ!

パレードには、グアムの各村、各企業、NPO団体、学校などが参加しています。中でも人気を集めているのは、趣向を凝らしたユニークなデザインの各村のフロート。村の歴史にちなんだデコレーションやパフォーマンスに、沿道から大きな拍手があがります。また、パレードに参加する我が子をカメラに収めようとする家族からも大きな歓声があがりました。

こちらはチアリーディングのダンスチーム。
所々で立ち止まり、元気なパフォーマンスを披露してくれました。

こちらは「サンタ・リタ村」のフロート。
スペインや日本による統治時代、そして現在も軍事の要所として栄え、
現在は姿を消したグアムのヒストリカルビレッジ「スマイ村」の教会が飾られています。

こちらは「サンタ・リタ村」のフロート後ろ半分。
太平洋戦争時の「マネンガン収容所」や「ラッテストーン(Latte Stone)」
波間にたたずむ「マーメイド」など
グアムの文化、歴史、自然を、手の込んだ表現で上手に作られています。

「ジーゴ村」のフロート上には、豚の丸焼きが登場!
フロート上で飲んだり食べたりなど、とっても楽しそうです。

歴史スポットが点在する「イナラハン村」からは、
その歴史を感じることができるフロートが登場。
ヤシの葉で作られた小屋に、農産物がデコレーションされています。
女性は皆さん「ミスティーシャ」と呼ばれる民族衣装を着ています。

さて、パレードを見に訪れた皆様は、炎天下での数時間に及ぶパレードをどのように観賞していたのでしょうか。周りを見渡してみると、BBQを楽しんでいる方を多く見かけました。

グアム名物として、もはや切り離せないのがBBQ。
ご自宅から大量の料理を持参して、
沿道でBBQを楽しんでいる方が大勢いらっしゃいました。
家族や友人と集まり、皆それぞれに祝日を楽しみます。

沿道には、このように多くの観衆の方が集まっていましたよ!

来年は、グアムの歴史を変えたあの「1944年7月21日」から、ちょうど70年を迎えます。すでに様々な企画が練られており、今まで以上の盛り上がりを見せそうです!今年見逃してしまった方は、是非来年訪れてみてくださいね。