3月20日にロックダウンが開始し、早5か月。現在二度目のロックダウン中のグアムです。多くの人が失業したり、就業時間の短縮により収入が激減したり。3月上旬からツーリストが減少し始め、観光業に就く人の中には6か月近く仕事がなくなった人も多くいます。
そのような人たちはどのように生活しているのだろう。そう思う人も多いと思いますので、今回はグアムで行われている生活支援策などをご紹介しましょう。
政府の策としては5月頃、一律一人$1200(子供$500)の給付金が配布された他、COVID-19(新型コロナウイルス)による失業、または収入減の人を対象とした失業保険の支払いがあります。しかし、失業保険の支払いは8月から減額され、支払い自体も12月で終わり。以前、来年初めの四半期もツーリズム再開は厳しいというグアム準州知事のコメントが発表されました。この先の生活を不安視する声はすでに聞かれています。
こちらはグアム政府教育省が実施している無料ランチ。公立学校のカフェテリアでは低価格で朝食やランチが用意されており、家庭の収入に応じて無料で支給される場合もあります。長期にわたり休校となり家庭での食費負担が大きくなったことを受け、3月下旬からこの無料ランチサービスが開始しました。日本の給食と比べると内容は寂しいですが、私立学校に通う児童生徒も対象となり、経済的にもお母さんの負担も助けられた家庭が多いと思います。
民間企業やNPO団体によるサポートも数多くありました。缶詰食品、フルーツジュース、パスタ、米、豆などが入った食品バッグ、リンゴやオレンジなどの果物箱が配布される時は配布開始の数時間前の早朝から並び始め、長蛇の列。
上の写真は無料で配布された食品バッグの中身です。あるスーパーマーケットが主となって用意されました。
こちらはグアハン サスティナブル カルチャー(Guahan Sustainable Culture)というNPO団体による野菜や果物の苗木の無料配布。ナス、キュウリ、オクラ、カラマンシーなどの小さな苗木が一人3株配られました。生活支援とは少し異なるかもしれませんが、作物を育てる時間は有意義な時間。収穫した作物は店で購入するものよりおいしいことは間違いなし。何かとストレスの多い昨今、有り難いサービスです。
グアムをはじめアメリカではボランティア活動がとても盛んです。自分が持つ時間や能力を地域社会の利益のために提供することは、現在の状況とは関係なく日常的に行われています。
経済の復興はもちろんのこと、COVID-19(新型コロナウイルス)の収束も目処がつかず先行き不透明な現在、さまざまなサービスやサポート、周りの人々の温かな支援に感謝し、上手にやりくりして生き延びるしかありませんね。