今年もグアム日本人会主催の「アート&クラフトフェア」が開催されました。13回目を迎えるこのイベントは、いわば在住日本人たちの文化祭。たくさんの人に足を運んでもらえるようにと、今年は入場無料での開催でした。会場ではテーマである「祭り」にちなんだデコレーションや出し物の中、さまざまなアートクラフト作品が展示販売されていました。在住日本人にとって懐かしい日本の文化を思い起こさせる、数少ない機会でもあるこのフェア。私もちょっぴり日本が恋しくなったので、会場となったホテル・ニッコー・グアムに行ってきました。

会場の入り口には、輿に兜人形、雛人形、そしてたこ焼きの屋台までありました。 懐かしい日本文化、祭りの雰囲気一色です。

関西出身の私はソースものが大好き! 久しぶりにたこ焼きを食べました。

その一角で行われている折り紙と習字の体験コーナーには、多くのローカルが集まっていました。そうです、「アート&クラフトフェア」はローカルの人々が日本文化を体験し、交流を深めるイベントでもあるのです。会場にはローカルの姿も多く、それぞれ興味深そうに各コーナーを見てまわっていました。

グアム日本人会による習字コーナー。 小さな子供とお父さんが一緒に筆にトライ!

セントジョンズ高校日本語クラスの生徒たちによる、折り紙コーナー。 こちらもテーブルには、ローカルの子供たちがいっぱい。

会場の中に入ってみると、木目込み人形、パッチワーク、ビーズアクセサリーなどのアートクラフト作品が展示されています。これらの繊細で細かい手仕事を見ていると、心が癒されます。

(左上)さまざまな色や柄の生地を縫い合わせて1つの作品を作るパッチワーク。 (右上)柔らかな表情が印象的な木目込み人形。 (左下)ビーズアクセサリー。ペンダント、リングなどなど、 とても華やかな作品が並びます。 (右下)小麦粉を主成分としたパン粘土で作ったクレイフラワー。 この美しさは半永久的に持つそうです。

さまざまなコーナーの中、やはり人気なのは体験コーナーやデモンストレーション。日本手ぬぐいの使い方や将棋の体験コーナー、そしてステージでは合気道、茶道、日本舞踊などのデモンストレーション。どれも日本文化を代表するものばかりです。私たち日本人でもなかなか目にする機会がない合気道、茶道、日本舞踊などは、ローカルの人も真剣に見入っていました。

(左)日本手ぬぐいの実用体験コーナー。 ボトルをおしゃれに包む方法などは、ローカルの人も真剣に挑戦していました。 (右)将棋コーナー。 グアムではチェスをよくするので、将棋も慣れればルールは簡単?!

(左)合気道のデモンストレーション。 日本の子供たちやローカルの子供たちが、日頃の練習の成果を発揮していました。 (右上)日本国総領事館の夫人たちによる茶道。 来場者には、お茶と和菓子が振る舞われました。 (右下)日本舞踊の会の皆さんによる日本舞踊。 美しい着物姿、静かで清楚な動き一つひとつを ローカルの人は興味深く見ていました。

このイベントを主催するグアム日本人会は、グアムに住む日本人同士が互いの親睦や交流を図ることを目的に1972年に創設され、今年で39年目を迎えます。日本の本やDVDが揃う図書館、日本舞踊、カルチャーダンス、パッチワークにビーズアクセサリー作りなどのサークル活動も盛んに行われています。 「アート&クラフトフェア」のほか、毎年11月に行われる「グアム日本人会秋祭り」では日本の祭り同様、神輿、金魚すくい、投げ輪などのゲームやフードなどの屋台が並び、こちらも在住日本人が楽しみにしているイベントです。

昨年の「グアム日本人会秋祭り」の様子はこちらから。 http://weekly.visitguam.jp/2010/12/-31.html

ツーリストの皆さんも、来年はちょこっと会場をのぞいてみませんか。異国で触れる日本文化、いつもと違う体験ができるかもしれませんよ。