グアムの政治、経済の中心地、ハガニア(Hagatna)。古代チャモロの時代から島の中心として栄え、スペイン統治時代、アメリカ海軍統治時代、旧日本軍統治時代とさまざまな国により翻弄されたグアムの歴史を静かに見つめ続けたハガニアは、現在は多くの史跡が残る観光スポットとしても知られています。そのハガニア地区を久しぶりにゆっくり歩いてみました。日本の皆さんには久しぶりのハガニアの景色。たっぷりお楽しみください。

hagatna02

ハガニア地区の史跡といえばまずはスペイン広場(Plaza de Espana)。ハガニアの中心に位置する緑の美しい公園には、スペイン統治時代の多くの史跡が残されています。

hagatna03

大砲やアンティークのスペインタイルなど、華やかで勢いのあるスペイン統治時代の史跡は数多く、中でもスペイン総督邸跡、チョコレートハウスはその代表的なもの。グアムの青空に映える白壁と赤煉瓦。スペイン統治時代の華やかな時代が目に浮かびます。

hagatna04

スペイン広場の隣に立つのは聖母マリア大聖堂(Duke Nombre Maria Cathedral Basilica)。

スペイン統治時代の布教により、現在、グアム島民の大半がカトリック教徒。各村にカトリック教会がありますが、グアムの総本山がこちらの教会です。美しいステンドグラスがとても幻想的です。

hagatna05

時代は遡って古代チャモロの史跡といえば、ラッテストーンパーク(Sen, Angel Santos Memorial Park)。

照りつける日差しを遮るように生い茂る木々の下、8基のラッテストーンが並び立ちます。何百年、何千年もの歳月をかけ風化した石に、長いグアムの歴史を感じることができます。

このパーク内には、旧日本軍によって倉庫や防空壕として使用されていた2つの洞窟も残されています。

hagatna06

マリンコードライブを渡り海側へ行くと、ツーリストにおなじみのチャモロビレッジ(Chamorro Village)。現在は飲食店を中心に営業しており、ランチタイム前後にはローカルの人がお昼ごはんを求めて賑わいます。

物販店はオープンしている店もあり、コロナ禍において新しくオープンしたショップもあります。

多くのツーリストが訪れる日を待ち遠しく思いながらも、グアムの人々は逞しくコロナ禍を生き抜いていますのでご安心を。

hagatna07

チャモロビレッジの裏側にはパセオスタジアム(Paseo Stadium)。

一時期、コロナの感染拡大によりスポーツを楽しむことさえできない時もありましたが、現在はほとんどのスポーツが再開され、昨年8月にはパセオスタジアムでグアムメジャーリーグの試合も開催されました。今年はこの球場で多くの野球愛好家、野球ファンがエキサイティングな時間を過ごすことができますように。

hagatna08

パセオスタジアムから海沿いに歩くと、この美しい壁画を見ることができます。 HAFA ADAI と描かれたアルファベットにはグアムを象徴する美しい絵が描かれています。次回のグアム旅行の際にはぜひ写真に収めてほしいスポットです。

hagatna09

そしてその先、パセオ公園(Paseo de Susana Park)の先端に立つのは自由の女神。

これは1950年にアメリカのボーイスカウトから寄贈されたもので、ニューヨークの自由の女神の約10分の1のサイズ。高さは約5メートルとかなり小さめです。しかし、こうして下から見上げるとなかなか立派なもの。青空に向かって掲げられた松明がとても美しいですね。

hagatna10

さて、グアムの人気店が集まる美食エリアとしても知られるハガニア。

昨年5月にはカリフォルニアピザキッチン(California Pizza Kitchen)がオープン。

hagatna11

シナモンロールで人気のカップ&ソーサー(Cup & Saucer)も元気に営業を続けています。

その他、アサイボウルがおいしいマイティパープル(Mighty Purple)、自家製ビールと手作りソーセージで有名なカラバオブリューイング(Carabao Brewing)、長い歴史を誇る老舗ベーカリーのメインストリート(Main Street)など、ツーリストにも人気の飲食店も変わらず営業。残念ながら惜しまれつつ閉じた店もありますが、その中には場所を変えて新たな挑戦を続けているシェフもいます。

 

グアムの歴史と文化を肌で感じることができるハガニア。政治と経済の中心地でありながら、とても静かで美しい街です。ここで紹介しきれなかったスポットもたくさんありますので、次回のグアム旅行の際にはたっぷり時間をかけてハガニア地区を散策してみてはいかがでしょう。