数千年前の古代から続くチャモロ文化を後世にまで継承しようと制定されたチャモロマンス。今月はグアムのさまざまな所でグアムの歴史やチャモロ文化に触れるイベントが開催されています。今回紹介するのはグアムで75年にもわたり人々の食を支えてきたペイレススーパーマーケット(Payless Supermarket)。今年は75周年記念イベントを兼ねて例年以上に盛大に盛り上がっています。

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ペイレススーパーマーケットはグアム島内に8店舗を展開。毎年チャモロマンスの期間中は全店舗でチャモロダンスなどのパフォーマンスが開催されます。今年のチャモロマンスイベントのキックオフとなったのは3月8日(土)のマイクロネシアモール店。多くの人出で賑わいました。

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店の入るとまずはペイレススーパーマーケットの75年の歩みが紹介されています。ツーリストも訪れることがあると思うので簡単に紹介しましょう。

ペイレススーパーマーケットの前身となる店が誕生したのは1950年。ペイレスという名前になったのはその5年後で、ハガニアにあったJ&Gスリフトマーケット(J&G Thrift Market)がJ&Gペイレススーパーマーケット(J&G Pay-Less Supermarkets)に名前を変えました。その後、少しずつ店舗を増やし、1973年にはパンアメリカン航空のチャーター便でサンフランシスコから新鮮な野菜や果物、日用品などを輸入するようになります。1970年代のパンアメリカン航空の運航と言えば、ちょうどグアムの観光業の始まりと重なります。そして、時代の流れとともに健康志向の売り場を作ったり薬局を設けたり、グアムの人々の暮らしに寄り添い支えてきました。
今では当たり前となった環境への配慮は、ペイレススーパーマーケットでは「ゴーグリーンキャンペン(GO GREEN CAMPAIGN)」として2008年に始まっています。プラスチックのレジ袋の廃止、再利用可能なショッピングバッグ利用の促進など、人々の暮らしに密着した企業だからこそ、どの企業よりも先駆けて行い、人々に環境問題意識を促してきました。

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そんなペイレススーパーマーケット、この日の店内にはチャモロシンガーによるチャモロミュージックが流れ、グアム産の新鮮な野菜が数多く並び、各売り場ではチャモロフードやグアムのパーティーフードの試食が行われました。

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南国植物で装飾された野菜売り場には、グアムで採れる野菜の展示販売。トマト、ナス、タロ、ココナッツ、バナナなど英語とチャモロ語で表記され、日本人になじみのある野菜や果物でも色や形が微妙に違っています。

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試食コーナーは店の至るところに登場。チャモロフードの代表格であるケラグエンはさまざまな食材のものが提供され、こちらはスパムのケラグエン。その他、ポキ、ピクルス、チャラキリ、カニカマのサラダなどなど、すべて食べていたらお腹いっぱいになりそうな豪華な試食です。

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チャモロスイーツを販売するお店も登場。チャモロスタイルのドーナツやマンハティティーザス(Månha Titiyas)と呼ばれるココナッツのパンケーキなどをこの日は無料で提供。こちらのお店はイベントなどによく出店しており、グアムの人たちにとても人気があります。

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そして最後にはバーベキュープレートの無料配布という太っ腹。ちょうど昼時ということもあり長蛇の列。そして、さすがペイレス!といった感じです。

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この日はキックオフということでかなり豪華で盛大な内容でしたが、ペイレススーパーマーケットの他の店でも順次開催予定です。レンタカーなどで近くと通ることがあればぜひ立ち寄ってみてくださいね。

3月のグアムは各ホテル、オプショナルツアーでもチャモロ料理やチャモロ文化を体験できる企画が用意されています。ぜひツーリストの皆さんもグアムならではの体験を楽しんでください。