グアムでは、東日本大震災直後から民間、団体、法人、個人、様々な形で被災地へのサポートが続いています。このWEEKLY GUAMでも、その一部を紹介させていただきましたが、グアムの現地企業や団体からの多くの支援や寄付の申し出に対して、その窓口として活動してくださっている団体がグアム日本人会です。今回開催されたグアム日本人会主催の「絆コンサート」では、日本からピアニスト・ソプラノ声楽家である安部まりさんと、フルート奏者の許斐恭子さんを招き5月11日(金)と12日(土)の2日に渡って「アウトリガー・グアム・リゾート(Outrigger Guam Resort)」にて公演が行われました。この公演の収益金は、被災地に寄付されることになっています。 会場には、被災地の復興を願う邦人の姿だけでなく、ローカルの姿も数多く見受けられました。被災地の復興にはまだまだ長い年月がかかりますが、グアムでは今も、そしてこれからも被災地を応援していきます、というメッセージを込めて、今週のWEEKLY GUAMでは「絆コンサート」の模様をリポートいたします。
ドラマチックなサンセットをバックに 美しい音色を奏でて下さったお二人。 心安らぐ時間でした。
開演時間を迎えると、まずスクリーンには 震災のドキュメンタリービデオが映し出されました。 地震の直後に津波が街を飲み込む光景や、 そこに生きる人達の悲しみにくれる姿がありました。 何度見ても心が痛みます。
ガラディナーは大人の雰囲気いっぱい、 ドレスアップしたお客様で埋め尽くされました。 「浜辺の歌」(成田為三)、「Tea for two」(V.Youmans)、 「Concert in C KV299」(モーツアルト)などが演奏されました。
コンサートは、5月11日(金)は、フルコースディナーを楽しみながらエレガントに演奏を楽しめるガラディナーとして、12日(土)は、ブッフェスタイルのお食事をカジュアルな雰囲気で楽しめるファミリーコンサートとして行われました。私はファミリーコンサートの方に参加いたしました。 プロの音楽家によるコンサートというと何か少し緊張してしまうものですが、今回のコンサート会場には、小さなお子様を抱えられた方も多く、会場は終始和やかな雰囲気に包まれていました。
ファミリーコンサートでは、「赤とんぼ」「七つの子」 「オーバーザレインボー」「世界に一つだけの花」など、 みんながよく知っている曲が演奏されていました。
そして、演奏された曲も、子供たちが知っている日本の童謡やディズニーセレブレーションをはじめ、クラシックに馴染みのない人にも聞き覚えのあるオペラの代表曲など、誰もが楽しめる選曲内容でした。しかも、日本からのお二人に加えて、グアムの「ヤングアーティストコンペティション」のバイオリン部門で入賞した小学生の演奏や、グアム在住の高校生によるウクレレとの競演も楽しめました。 技術やカテゴリーを越えて、幅広い音楽を取り入れてらっしゃるお二人だからこそ実現した競演といえるでしょう。
プロの音楽家との共演は、 一緒に演奏をした子供達にとっても 貴重な体験になったことでしょう。
グアム在住の高校生によるウクレレ演奏も披露されました。 ゲストのお二人は、トロピカルな音色をピアノとフルートで伴奏しました。
コンサートの後半にはグアムテリトリアルバンドが登場。 会場に響き渡る迫力のサウンドで演奏されたディスニーセレブレーションに 子供達は大喜びです。
グアムテリトリアルバンドの演奏した「マル・マル・モリ・モリ!」の演奏で、 ゲストのお二人と一緒に踊った子供達。 とても楽しそうでしたよ。
グアム日本人会が設立された1972年(昭和47年)は、ちょうどハネムーンの地として、多くの日本人がグアムを訪れはじめた頃のことでした。 グアム日本人会の会則には「本会は営利を目的とせず、会員相互の親睦や交流を図ることを目的としています。」と書かれていますが、最近ではグアム日本人会主催のイベントは、日本人会の会員同士だけでなく、人種を越えてグアムに暮らす多くの人々が楽しみにする人気のイベントになっています。その理由としては、グアム内における在住日本人や日系企業の数が増えるにつれて、ローカル達の日本文化への関心も高まってきたことが挙げられるでしょう。イベントの中でも、「日本人会秋祭り」はグアム最大級のイベントに成長し、今年の11月には第33回を数え、日本とグアムの親善に大きく貢献しています。
グアム旅行の際には、ショッピングやアクティビティに加えて、このようなローカルイベントにも参加してみると、ローカルの方や在住日本人の方とのつながりが、きっと広がっていくことでしょう。 イベントの予定はWEBサイトで確認できますよ。
グアム日本人会のウェブサイトはこちらから。 http://www.jcguam.org/
昨年のグアム日本人会秋祭りの模様はこちらから。 http://weekly.visitguam.jp/2011/12/post-250.html
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震災被災地を応援するためにグアムに駆けつけて下さった安部まりさんと許斐恭子さんの経歴はこちらから。
<安部 まり(ソプラノ)> フェリス女学院短期大学(現、フェリス女学院大学)声楽1類卒業後、故三宅春恵、故森脇憲三、ドイツ・デュッセルドルフにてニーナ・スターノ、柏木博子、京都フランスアカデミーにてアニエス・メロンの各氏に師事。 バロック、オラトリオのソリストを数多くつとめ、現在はNPO善の快・九州ブロック・ラブ&ピース代表として「愛と平和のコンサート」を展開中。 九州内外でチャリティーコンサート、ジョイントコンサート、慰問コンサート等で精力的に活動中。宮崎県オペラ協会会員。音楽集団「奏」団員。日本バプテスト連盟宮崎教会奏楽者。
<許斐恭子(フルート)> 福岡女学院高校音楽科から桐朋学園大学音楽学部卒業、同研究科に進み研鑽を重ねる。 バロックから現代音楽までのクラシック音楽はもとよりジャズやポップスも演奏。九州交響楽団への客演等を経て、現在は室内楽とソロを中心に演奏活動を続けている。 その他、音楽企画アプローズの代表としてコンサートの企画、ブライダル、CМ等の音楽制作も手掛けている。
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東日本大震災以降の支援活動記事はこちらから。
震災直後の各種イベント http://weekly.visitguam.jp/2011/03/japan.html アート展&ブッフェのチャリティーイベント www.visitguam.jp/weekly/2011/04/pray-for-japan-from-guam-japanese-foods-meet-wine.html がんばろう東日本! グアムではチャリティーバザーで応援! http://weekly.visitguam.jp/2011/04/post-173.html キャンドルの灯りに捧げる願い「Prayer Vigil」(祈りの会) http://weekly.visitguam.jp/2011/04/post-170.html グアム商工会議所も日本を応援!バザーの売上げを被災地に届けます http://weekly.visitguam.jp/2011/05/post-180.html 「ありがとうグアム、サンキュー友達」 http://weekly.visitguam.jp/2011/12/post-250.html