年中暖かく冬がないグアムでは一年を通して花が咲き溢れます。トロピカルなお花を眺め自然を楽しむのに適したグアムですが、なんとそれだけではありません。花に関連しながら別のアプローチで楽しむ方法があるのです。それは、南国の花から採れた美味しい蜂蜜です。以前から島の南部にあるハマモトガーデンズ(Hamamoto Gardens)で養蜂が行われていますが、今回は新しいもうひとつのブランド、アイランドハニービー(Island Honey Bee)をご紹介します。



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オフィス横に隣接する蜂の巣を
取り出し取材に答えるオーナー。



創立者ポール・パックバイヤー(Paul Packbier)さんはオランダ出身ですが、グアムに移り住み長い月日がたちました。今ではすっかり島民として活躍中。趣味で始めた養蜂が成功し、ご近所さんやお友達から新しいブランドを立ち上げるよう促され、4年前にスタートしました。



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アイランドハニービーで販売中のグアム産ハチミツ。
自然の恵みに頼るので、
販売できる数量に限りがあるそうです。



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ナチュラルなデザインのラベルは、
ギリシャのアーティストが手がけました。
蜂と島と地球を一つにと思いが込められています。



ハチミツについて詳しくお話ししてくださいました。グアムで養蜂がスタートしたのは1907年、ヨーロピアンミツバチという種類の女王蜂をハワイから持ち込んだことから始まり、今年で110年目を迎えます。その後、特別な伝統としては受け継がれてきませんでしたが、近年農業の発展のため再び注目されるようになりました。ポールさんはグアム大学と一緒になって蜂に関する様々な研究にも携わっています。



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蜂との共存をできるだけストレスフリーに
実施したいと熱く語ります。



ハチミツは古代エジプト時代から使用されている世界最古の蜜として知られ、ローマ帝国では負傷した兵士の手当に使われていたそうで、医療面からの研究も進められているそうです。



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今回は、オフィスの横にある巣箱をみせていただきました。



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働き蜂という名のとおり、
たくさんのハチが巣箱を忙しく出入りします。



アイランドハニービーは、19個の巣箱を島のあちこちで管理しています。蜂が向かう先は島中にあふれる花という花。集める花の蜜によってハチミツの色が透明度の高い色や漆黒のような深い色にかわるそうです。グアムも含め全米では300種類以上の異なるハチミツが販売されています。1パウンド(約450g)のハチミツをつくるのに200万本ほどの花から蜜が集められると知って驚くのと同時に、一滴一滴を大切にしようという気持ちになります。グアムの蜂が好む花は、ココナツや日本でも生息するタチアワユキセンダン草、愛の鎖という名でしられるピンク色のつる草花などがあります。



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タチアワユキセンダン草。



まず、最初にハチの攻撃から身を守るため防護服を着用します。目を直接刺されると目が見えなくなってしまう恐れもあるので、頭からしっかり面布と帽子でカバーします。次に、蜂の動きを鈍くするため煙を炊きます。



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ステンレス製の燻煙器。
18世紀から伝わる伝統的な形モデル。



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煙でハチを殺すことはないのでご安心を。



巣箱の中には巣枠(すわく)というしきりが取り付けられています。ミツバチはこの枠に体内から分泌されるミツロウを使って巣をつくります。巣の中にハチミツが溜まると重くなるので頑丈に作られています。
 


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巣枠をとりだします。
平常心を保つのがコツだそうです。



これだけ気をつけていても刺される事はあるようです。大騒ぎすると次々と刺されるので我慢しないといけません。蜂を愛するポールさんは自分の痛みよりも、一度針を失うと死んでしまう、可哀想なミツバチのことを考え悲しくなるのだそうです。



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ハチがびっしり!



それぞれの巣に蓄えられた蜜を遠心分離機という機械にかけハチミツだけを搾り出します。たまった蜂蜜が集められボトルに詰め替えられます。



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できあがった商品は
株式会社エンバイロメント(Environment Inc.)の
オフィス内で販売されています。



今販売されている商品は5オンス(約140g)のクマの小ボトル3本セットで$10と、アイランドハニービーのロゴが入った12オンス(約340g)の大きめボトル$15があります。くまさんタイプは日本に帰った時のばら撒きお土産としても活躍しそうなサイズです。グアム産のトロピカルフレーバーのする蜂蜜を日本に持ち帰って、南国グアムでの楽しかった旅に想いを馳せてみてはいかかですか。



<インフォメーション>

店名:アイランドハニービー(Island Honey Bee) 
営業時間:9:00AM~5:00PM
定休日:土曜日・日曜日
住所: 111 East Sunset Blvd Barrigada,Guam 96913
ロケーション:グアム国際空港近くマイテ方面、株式会社エンバイロメント(Environment Inc.)内。
電話番号:473-3560


※記事内の料金は2017年10月6日現在のものです。