スペイン統治時代の香りが色濃く残されている街ハガニア(Village of Hagatna)。現在はグアムの首都で、裁判所などの政府機関、グアム知事公邸などがある官庁エリア、そしてローカル企業の本社や銀行本店が点在するビジネス街でもあります。グアムの歴史に触れることができる観光名所もたくさんあります。今回はこのエリアのおすすめお散歩コースをご紹介します。

まずは今年5月にグランドオープンしたグアムミュージアム(Guam Museum)や聖母マリア大聖堂(Dulce Nombre de Maria Cathedral-Basilica)が立ち並ぶスペイン広場へ行ってみました。以前は老朽化が心配されていましたが2013年に数ヶ月に渡る復旧工事で美しく生まれ変わり、今ではウエディングの撮影場所としても人気の美しい広場となりました。自然も豊かなこの広場の周りでは、たくさんの地元の人々も散歩を楽しんでいます。 



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グアムミュージアムの入り口からの景観。
右に見えるのは太平洋戦争で犠牲になった方のための慰霊碑。
その向こうにスペイン広場があり、
左には聖母マリア大聖堂が見えます。



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広場の中心にはスペイン語で東屋を意味する
「キオスコ」という建物があります。
戦後に修復され、現在も尚グアム準州知事の就任式などの
公式行事などに使われています。



2017年に行われたグアム政府観光局主催の日本とグアム就航50周年記念イベント、グアム・メガ・ファム・ツアー(Guam Mega Fam Tour)では、ここスペイン広場が歓迎レセプション会場となり、チャモロダンスやチャモロ料理を振る舞い、多くのゲストをもてなしました。



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このGUAMの文字のオブジェ前は
椰子の木や美しいグアムミュージアムの外観と相まって
格好のフォト/インスタスポットとなっています。



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広場内にはこのような存在感のある大きな木が何本も立っていて
歩いているだけでもとても気持ちがいいです。



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スペイン総督邸跡からの美しい眺め。
広場では子供達が走ったり寝転んだりして遊んでいました。



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元スペイン総督邸の庭にあった建物で、
総督夫人が客人をチョコレートドリンクでもてなしたことから
名づけられたとされるチョコレートハウス(Chocolate House)。
サマーハウスや社交場としても使われていたそうです。



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ガーデンハウスと呼ばれる建物。
スペイン統治時代には仕事道具や材料などの物置、
アメリカ統治時代には学校の校舎となり、
1954年以降はグアム博物館として使われていたそうです。
貝殻でできた窓は、スペイン統治時代からの名残だとか。



広場の裏手まで来ると、道路向こうにはラッテストーン公園が見えます。チャモロ文化を代表する遺跡、ラッテストーン(Latte Stone)とは、12世紀から18世紀にかけてチャモロ人によって作られたといわれるサンゴ石の石柱です。公園に並ぶ8基のラッテストーンは高さ1.5~2mほどで、グアム南部の旧メポ村より1956年に移設され、遺跡の位置関係も再現されています。



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ラッテストーンの上に建造物が乗っている壁画が残されていることから
建物の土台になっていたと考えられています。



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公園内には色鮮やかな南洋桜とも呼ばれるテイキンザクラや
ジンジャーリリーなどがあり
美しい南国の植物を観察しながら公園内の散策を楽しめます。



1962年にサン・ビトレス神父の指揮のもとに建てられた、グアム最古のカトリック教会、聖母マリア大聖堂。相次ぐ天災や戦争で破壊され、改修の歴史を繰り返しました。大聖堂内のステンドグラスはとても美しく、神秘的な空間となっています。



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教会での信者による礼拝や儀式がない時の平日の日中は
建物左横にあるギフトショップから中を見学することができます。
必ず参拝料として入り口の寄付箱に1ドルほど入れましょう。



大聖堂を後にし、スペイン広場やグアムミュージアムのある通りを南へ少し歩き、アサイーボウルやアサイースムージーなどで有名なマイティーパープルカフェ(Mighty Purple Café)へ。広場や公園でいい汗をかいた後はポリフェノールや鉄分、ビタミンEなどの栄養素がたっぷり入ったアサイースムージーでカフェタイムはいかがですか。インスタ映えしそうな可愛い店内も必見です。隣には昨年末タモン地区にあった店舗より移転し店名も姉妹ブランド、クランズ(Clans)よりクラウンズ(Crowns)となった、グアムで大人気のアパレルブランドもあり、観光の合間にショップを覗くのもおすすめです。



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左の入り口がマイティーパープルカフェ、奥がクラウンズ。
このビルに面した通りの向こうに
グアムミュージアムやスペイン広場があります。



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人気のパワーフード、アサイーをふんだんに使ったスムージー。
シャリシャリ感も楽しめ栄養素だけじゃなく大満足な美味しさです。



次はマイティーパープルカフェのあるアスピナル通り(Aspinall Avenue)を海寄りの1号線方面へ進み、最初の角を左折するとすぐ右側に見えるのが、ドゥンガ ハウスとハガニア歴史保存地区 (Dungca House and Hagatna Historic District)。ハガニア地区には歴史的建築物がたくさん残っており、中でもスペイン統治時代の面影を残すものが多いですが、こちらはアメリカ統治時代の建物。階段やテラスにかけての装飾はアメリカン建築のデザインの一つコロニアル様式になっています。



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何度も修復工事が施されているのでそれほど古い家には見えませんが、
1979年に始まった第一アメリカ統治時代のもの。
現在は民間企業の社屋となっているので内部の見学はできません。



ドゥンカハウスの道路斜め向かいにはベーカリーショップ、メインストリート デリカテッセン(Main Street Delicatessen)があります。100年近くの歴史を持つ老舗ベーカリーでは、毎朝6時にオープンし、美味しいホームメイドのパンやドーナツ、サンドイッチやコーヒーなどを提供しています。午後2時にはクローズしてしまうので早めに行ってくださいね。



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店内にはイートインスペースもあります。
トウモロコシの粉で作った皮の中にレッドライスが入っている
エンパナーダ(Empanada)や
季節限定ですがグアムで採れるマンゴーのピクルスなど
グアムでしか味わえない美味しさにも出会えます。



歴史的観光スポット巡りをし、官庁街でありながら情緒あふれる町の風景や自然も楽しめる、ハガニアはそんな素敵な場所です。まだまだハガニアには魅力的なスポットがたくさんあります。是非グアム旅行の際に訪れてみてください。



<インフォメーション>

店名:マイティーパープルカフェ (Mighty Purple Café)
営業時間:9:00AM~7:00PM 月曜・火曜10:00AM~6:00PM 日曜12:00PM~5:00PM 
定休日:なし
住所:173 Aspinall Avenue Ste104A Hagatna, Guam 
ロケーション:ハガニア地区、アスピナル通り沿い、グアムミュージアム近く
電話番号:747-4579

店名:クラウンズ(CROWNS)
営業時間:10:00AM~6:00PM
定休日:なし
住所:173 Aspinall Ave Apt. A103 Hagatna
ロケーション:ハガニア地区
電話番号:671-687-2526

店名:メインストリート デリカテッセン (Main Street Delicatessen)
営業時間:6:00AM~2:00PM 
定休日:土曜、日曜
住所:130 Hernan Cortez Avenue, Hagatna, Guam 
ロケーション:ハガニア地区、アスピナル通り沿い、グアムミュージアム近く
電話番号:479-3354