ペイントボランティア集団「塗魂インターナショナル(TOKON INTERNATIONAL)」がグアムに来島。2月26日(火)~27日(水)の2日間、グアムで活動を行いました。「魂を塗る」と書いて塗魂(とうこん)!男性を中心としたこの熱い集団がグアムと日本を繋ぐ架け橋となる2箇所を訪れました。



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ジーゴ地区の南太平洋戦没者慰霊公苑での活動の様子。
慰霊塔を美しくペイントしていきます。



「塗魂インターナショナル」は海外で塗装ボランティアを行う団体。日本国内で塗装ボランティアを行う「塗魂ペインターズ」の兄弟組織として2017年に設立されました。「塗魂ペインターズ」は全国146の塗装会社から成り、すでに100件以上のボランティア実績をあげています。「塗魂インターナショナル」は、今回のグアムでの活動が第9弾。ハワイ、ベトナム、リトアニア、タイに続いての活動です。



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色を塗り直すといっても簡単なことではありません。
まずは汚れを落とし、塗料をしっかり密着させる
下塗りをしてからペンキを塗ります。
高さが15メートルもある慰霊塔では足場を組む作業からスタート。
数日前までの悪天候により、
足場を組み立てるのに時間がかかりましたが、
日本各地、世界各国で経験を重ねてきた塗装のプロたち。
見事な職人技で作業を進めていきます。



誰もが幸せを感じることができる社会を実現しようと思った時、まず思いつくのは損得勘定を抜きにした社会貢献。「塗装のプロフェッショナルである自分たちができる社会貢献とは何か」と考えた時、それは「その特技を生かした塗装である」として、「自他共の幸福」を目的に結成された「塗魂ペインターズ」。自己犠牲の上での活動ではなく、自己満足的な活動でもなく、関わった人たちすべての心に灯りがともるような社会貢献、それが「塗魂ペインターズ」の目指すところです。



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「塗魂ペインターズ」の考えに賛同する塗料メーカーが
ペンキを無償で提供し、グアムまでの輸送費も負担してくれたそうです。



「塗魂インターナショナル」もその精神を受け継ぎ、日本と所縁の深い国をメインに活動を展開。グアムでの終戦が75年となる今年、来島したのはメンバーの家族を含め約30名。皆さんすべて自費での参加です。


活動場所のひとつはジーゴ地区にある南太平洋戦没者慰霊公苑。太平洋戦争中、多くの日本人が命を落としたこの場所は現在、国や宗教を超えたすべての戦没者を慰霊し、世界の恒久平和を祈念する公苑となっています。塗装が行われたのは慰霊塔。75年前と変わらない青空の下、両手を合わせた合掌の仕草をデザインしたこの塔が美しくペイントされました。



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青い空に向かってそびえ立つ慰霊塔。
真っ白に塗り直されました。



もう1つはタモン地区のガバナー・ジョセフ・フローレス・メモリアルパーク(Governor Joseph Flores Memorial Park)内のステージ、アンフィシアターです。ガバナー・ジョセフ・フローレス・メモリアルパークは、毎年グアム日本人会が行う秋祭りの会場となる場所。グアムで生まれ育った日本の子供たちが日本文化を体験できるようにと始まったこのイベントは、今では数万人の人出を記録し、日本人のみならずローカルの人にとってもビッグイベント。日本とグアムの友好の証となる場所で、塗装が行われました。



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アンフィシアターでの活動には、グアム日本人学校の生徒や
秋祭りの実行委員会であるグアム好祭会のメンバーも参加。



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さすがプロ!
滑らかな手つきでスルスルと壁を塗りあげていきます。



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グアム公園局の局長と副局長、ペイントをお手伝いした日本人学校の生徒、
そして今回の活動を現地でサポートした
ピースリングオブグアムのメンバーと記念撮影。



ボランティアの形はさまざまです。自分の得意な分野で、自分の特技を生かしてするボランティア団体「塗魂インターナショナル」によって、日本とグアムはさらなる固い絆で結ばれたように感じます。誰をもハッピーにする「塗魂インターナショナル」の活動をこれからも応援してきたいですね!



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塗魂インターナショナル