グアムでドライブを楽しむ時には、是非ローカルラジオ局「KISH」のFMの周波数102.9に合わせてください。「チャ・モ・リ~タッ♪チャモリ~タッ♪」なんて感じの、なんとも素朴で軽快なサウンドが続きます。グアムでもローカルミュージックだけを流しているラジオ局はKISHだけ。英語とチャモロ語の両方で歌うさわやかなソウルナンバーがたっぷり楽しめる、おすすめのラジオ局です。


グアムのローカルミュージックの歴史を遡ると、大きな転換点が1970年代にあります。ラジオやカセットテープの普及に伴い、グアムのアイランドミュージックが花開いた時代です。ジョニー・サブラン氏、ジミー・ディー氏などによる、素晴らしい名曲の数々が登場しています。ジョニー・サブラン氏はチャモロアーティストとして初めてレコーディングを行い、アルバムを発表。ジミー・ディー氏は美しいチャモロ人のダンシングガールを率い、グアムの伝説を歌とダンスで表現する手法を取り入れ、一大センセーションを巻き起こしました。

グアムのみならず、インターナショナルに活躍したジミー・ディー氏。 美しい褐色の肌をした女性を率いて歌うスタイルで人気を呼びました。


現在多くのチャモロアーティストに 「アンクルサブラン」と呼ばれ親しまれている、 ジョニー・サブラン氏。


今は亡き、J.D.クラッチ氏。 屈託のない笑顔やユーモア溢れる歌詞とリズムで 熱狂的な人気を誇りました。


今なお島民に愛され、歌い継がれるキッチュなチャモロソングの多くはJ.D.クラッチ氏によって生み出されました。そして今、彼の遺伝子を受け次いだ3人の子供たちによって、40年近く前の名曲が色あせることなくグアムに流れ続けています。

J.D.クラッチ氏の3人の子供たちを中心に、 J.D.クラッチ氏の音楽仲間が集い、 「マリアナズ・ホームグロウン」が初リリース。


その後、「マリアナズ・ホームグロウンⅡ」が発売されました。


そして昨年、2010年12月に発売されたDVDとCDのダブルディスクで登場したマリアナズ・ホームグロウンの最新アルバムは、ローカルミュージシャンの楽曲を集めたコンピレーションアルバムです。現在、グアム島内のガソリンスタンドの76やサークルKコンビニエンスストアで販売しています。英語とチャモロ語の曲が半々ぐらいで、メロディーが長閑な島の空気をどことなく醸し出しています。DVDに収められたコンサート風景では、音楽の合間に懐かしいエピソードやささやかな日常の出来事などが語られ、会場を埋め尽くす観客の熱気も伝わります。

こちらがマリアナズ・ホームグロウンの最新アルバムジャケット。 DVDとCDのダブルディスクです。


左の写真がJ.D.クラッチ氏の3人の子供たち。


グアムのグラミー賞とも言える「アイランドミュージックアワード」では、J.D.クラッチ氏が第一回の「アイランドアイコン賞」(アーティストとしての生涯の業績を讃える賞)を受賞。グアムの音楽シーンに大きな影響を与えたJ.D.クラッチ氏の歌声は、現在その声を彷彿とさせる息子の歌声によってアイランダーの心を和ませています。アイランド気分が詰まったマリアナズ・ホームグロウンの最新アルバム、グアム旅行の思い出にいかがですか?